更新日:
2023年03月09日
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手で食べるからうまい!五反田『マシューコウズ・バッファローカフェ』でケニア料理体験
五反田の『マシューコウズ・バッファローカフェ』は日本でも稀有なケニア料理の専門店。料理の美味しさもさることながら、そこには「手で食べる」という官能に働きかける喜びがありました——日本の日常に溶け込んだ異国の料理店を訪ねる連載『辺境食堂』です。(2019年12月16日公開)
- Sainowaki
日本でも希少なケニア料理専門店・五反田『マシューコウズ・バッファローカフェ』
世界には無数の料理があり、食べかたも千差万別。当連載「辺境食堂」は10回目にして、「手食」の世界に踏み込んだ。
「手食」と書いて「てしょく」と読む。その名の通り、手で直接食べものを取って口に運ぶことだ。
手食文化はアフリカから中近東を経てインド、東南アジアと広大なエリアに根づいている。
さて今回、手食を体験したのは東京・五反田の『マシューコウズ・バッファローカフェ』。都内唯一のケニア・レストランだ。
「手食」と書いて「てしょく」と読む。その名の通り、手で直接食べものを取って口に運ぶことだ。
手食文化はアフリカから中近東を経てインド、東南アジアと広大なエリアに根づいている。
さて今回、手食を体験したのは東京・五反田の『マシューコウズ・バッファローカフェ』。都内唯一のケニア・レストランだ。

ちなみにケニアには42もの人種が暮らしていて、オーナーシェフのフローレンスさんは、そのうちのひとつであるカンバ人。このレストランは、カンバ人が日ごろ食べている料理がメインになっている。
ケニア料理初体験の私に、フローレンスさんは「ケニア人みんなが大好きなメニューです」と言って、ワンプレートの肉料理を出してくれた。
ケニア料理初体験の私に、フローレンスさんは「ケニア人みんなが大好きなメニューです」と言って、ワンプレートの肉料理を出してくれた。
ニャマをチョマして、これがケニア流焼肉!

▲「ニャマチョマ&カチュンバリ」(3〜4人前/4000円・税込)
その名は「ニャマチョマ」。これはスワヒリ語で、ニャマが肉、チョマが焼くという意味。つまりは「焼肉」。豪快に焼き上げられたビーフが、山のように積み上げられている。
ビーフの横には、なにやら赤い付け合わせが。
こちらは「カチュンバリ」。トマトやレッドオニオンに、ケニア料理に欠かせないコリアンダーをふんだんに混ぜ込まれたサラダで、実にスパイシー。分厚いビーフとの相性はパーフェクトだ。
おお、からだが芯から温まってきたぞ。
汗をかきかき「ニャマチョマ&カチュンバリ」を味わっていると、「では、こちらも」とフローレンスさんがもう一品出してくれた。
ビーフの横には、なにやら赤い付け合わせが。
こちらは「カチュンバリ」。トマトやレッドオニオンに、ケニア料理に欠かせないコリアンダーをふんだんに混ぜ込まれたサラダで、実にスパイシー。分厚いビーフとの相性はパーフェクトだ。
おお、からだが芯から温まってきたぞ。
汗をかきかき「ニャマチョマ&カチュンバリ」を味わっていると、「では、こちらも」とフローレンスさんがもう一品出してくれた。
「ウガリ」は東アフリカの主食

▲「ウガリ」(2000円・税込・要予約)
皿の上には、鏡もちのような白くて丸いものが。
これ、アフリカのドキュメント番組で見たことがあるかも……。
「そうそう、これはアフリカで広く食べられている料理で、『ウガリ』といいます。ケニア人は毎日のように食べますね。日本人にとっての米みたいなものです」
これ、アフリカのドキュメント番組で見たことがあるかも……。
「そうそう、これはアフリカで広く食べられている料理で、『ウガリ』といいます。ケニア人は毎日のように食べますね。日本人にとっての米みたいなものです」

▲「ウガリ」の材料となる干したトウモロコシ。これを臼で潰してこれて蒸す……とすべて手作業で調理する
ウガリの原料はトウモロコシ。
現地から取り寄せたトウモロコシの粒を臼でつぶして粉末にして、水を加えてこねて蒸す。けっこう手間がかかるのだが、フローレンスさんはすべて手作業で行なっている。
「粉になったものを買えば手間がかかりませんが、粒からつくるほうが新鮮ですからね」
フローレンスさんによると、カンバ人は新鮮な食事にこだわるのだという。
「私たちは、肉も魚も野菜もすべてその日に採ったものを使い切ります。今日のものは明日に持ち越さない。その伝統は、この店でも守っています。ウガリはとてもヘルシーで、ビタミンBをたくさん補給できるんですよ」
現地から取り寄せたトウモロコシの粒を臼でつぶして粉末にして、水を加えてこねて蒸す。けっこう手間がかかるのだが、フローレンスさんはすべて手作業で行なっている。
「粉になったものを買えば手間がかかりませんが、粒からつくるほうが新鮮ですからね」
フローレンスさんによると、カンバ人は新鮮な食事にこだわるのだという。
「私たちは、肉も魚も野菜もすべてその日に採ったものを使い切ります。今日のものは明日に持ち越さない。その伝統は、この店でも守っています。ウガリはとてもヘルシーで、ビタミンBをたくさん補給できるんですよ」
アツアツの「ウガリ」を手にとって、いよいよ「手食」に挑戦

▲フローレンスさん、やおらナイフを取り出したかと思ったら……

▲「日本人は米が好きでしょ(笑)」とウガリを米の字に切り分けてくれた。オシャレww
フローレンスさんはウガリを手の平に取り、ポンポンとお手玉を始めた。
「私と同じようにやってくださいね」
フローレンスさんのガイダンスにしたがい、私もウガリを手に取る。
「アチチチチ!」
思わず叫んでしまった。出来たてのウガリは蒸しあがったばかりで、アッツアツなのだ。
「私と同じようにやってくださいね」
フローレンスさんのガイダンスにしたがい、私もウガリを手に取る。
「アチチチチ!」
思わず叫んでしまった。出来たてのウガリは蒸しあがったばかりで、アッツアツなのだ。

▲フローレンスさんは元陸上選手にして、ケニア大使館に勤務していた才媛
「手食」は美味しくて、なんだか気持ちいい!
初ウガリに四苦八苦する私に、フローレンスさんの丁寧なレクチャーが続く。
「ポンポンやって風を通して冷ましながら、食べやすい形に整えてください」
ちなみにこれは、慣れない日本人に向けてフローレンスさんが独自に編み出した食べかた。ケニア人は自己流で食べるらしく、それでいて手がまったく汚れないらしい。
不器用な手つきで、なんとか楕円に整えたウガリ。いよいよ実食である。
「ウガリを人さし指、中指に乗せて、親指で抑えてください。この状態をキープしながら、ニャマチョマとカチュンバリをはさんで食べましょう」
「ポンポンやって風を通して冷ましながら、食べやすい形に整えてください」
ちなみにこれは、慣れない日本人に向けてフローレンスさんが独自に編み出した食べかた。ケニア人は自己流で食べるらしく、それでいて手がまったく汚れないらしい。
不器用な手つきで、なんとか楕円に整えたウガリ。いよいよ実食である。
「ウガリを人さし指、中指に乗せて、親指で抑えてください。この状態をキープしながら、ニャマチョマとカチュンバリをはさんで食べましょう」

フローレンスさんを見習ってトライしたが、これがなかなか難しい。
しかし、味わいは絶妙であった。ジューシーな肉とスパイシーなサラダに、ウガリのモチモチ感とトウモロコシ本来の風味が加わり、驚くほど味わいが増すのだ。
手食ならではの一体感もいい。なんというか、からだ全体で大地の恵みをいただいている感覚が味わえるのだ。
こんな体験ができるのは、都内でもここ『マシューコウズ・バッファローカフェ』だけかもしれない。
しかし、味わいは絶妙であった。ジューシーな肉とスパイシーなサラダに、ウガリのモチモチ感とトウモロコシ本来の風味が加わり、驚くほど味わいが増すのだ。
手食ならではの一体感もいい。なんというか、からだ全体で大地の恵みをいただいている感覚が味わえるのだ。
こんな体験ができるのは、都内でもここ『マシューコウズ・バッファローカフェ』だけかもしれない。

▲「ビーフカランガ」700円(税込)これも「ウガリ」と合わせて食べることが多いという、ケニアを代表する料理
オープン5年目になる店には、ケニアや東アフリカの常連に加え、若い日本人女性のお客さんが増えてきたそうだ。大地の恵みを手食で味わうケニア料理が、五反田の地で静かなブームになっている。

▲店内のいたる所に、絵画や置物などケニアのアートがディスプレイされている
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- Sainowaki
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