更新日:
2023年01月05日
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まさかこんな住宅街に!鶴橋の外れ『桃谷きよはら』で大阪センベロの底力に痺れる!!
キタもミナミも再開発が目白押しの大阪。変貌を遂げゆく街で、一見ではなかなかたどり着けない最深部の大阪グルメを神出鬼没にレポートする連載。第2回は大阪という街の底力を見せつけられる立ち飲みの店『桃谷きよはら』。センベロを極めた筆者が思わず「安すぎるやろ!」と叫んだ、驚愕の価格とクオリティは戦慄必至です!(2019年6月19日公開)
- Sainowaki
『きよはら』取材するん?やめてや〜
大阪の旨いモン探しは、たいがいは足で稼いでいる。
店主はもちろん、常連客とも打ち解けて仲良くなると、「どうしてココ知ったん?」とたびたび聞かれるのだ。
一見客がほとんど来ないお店ほど、こうした会話が増えてくる。
「なんでココなん?」(常連客)
「なんや、うちがアカン店みたいやんか」(店主)
「そういう訳ちゃうけど、自分が嫌やと思えば客を追い出すし、一見なんかおらんやん(笑)」(常連客)
「そやな、ははは」(店主)
こんな調子でお酒を傾けながら会話を楽しんでいると、誰からともなく「○○には行ったん?」と聞かれる。
この「○○」のお店こそが、常連や店主たちが明かしたくない“隠れ家”なのである。
今回、紹介する立ち呑み『桃谷きよはら』はホンマモンの隠れ家。
別のお店で知り合った人に、「ええ、あの店取材するん? ホンマやめてや~」と言わしめるほど……。
取材した結果、世間に知れ渡り、常連客が入れなくなる。そんな危惧を抱く人が非常に多いのだ。
同店で仲良くなった常連客も、「みんなに知ってもらうのは嬉しいけど、入れなくなるのは嫌やしなぁ。複雑な気分やわ~」とポツリ。
店主はもちろん、常連客とも打ち解けて仲良くなると、「どうしてココ知ったん?」とたびたび聞かれるのだ。
一見客がほとんど来ないお店ほど、こうした会話が増えてくる。
「なんでココなん?」(常連客)
「なんや、うちがアカン店みたいやんか」(店主)
「そういう訳ちゃうけど、自分が嫌やと思えば客を追い出すし、一見なんかおらんやん(笑)」(常連客)
「そやな、ははは」(店主)
こんな調子でお酒を傾けながら会話を楽しんでいると、誰からともなく「○○には行ったん?」と聞かれる。
この「○○」のお店こそが、常連や店主たちが明かしたくない“隠れ家”なのである。
今回、紹介する立ち呑み『桃谷きよはら』はホンマモンの隠れ家。
別のお店で知り合った人に、「ええ、あの店取材するん? ホンマやめてや~」と言わしめるほど……。
取材した結果、世間に知れ渡り、常連客が入れなくなる。そんな危惧を抱く人が非常に多いのだ。
同店で仲良くなった常連客も、「みんなに知ってもらうのは嬉しいけど、入れなくなるのは嫌やしなぁ。複雑な気分やわ~」とポツリ。
暗い住宅街を歩いて行くと……
そんなこんなで生野の住民たちに愛されて止まない『桃谷きよはら』は、鶴橋と桃谷のちょうど中間に位置する。
しかも、住宅街のど真ん中。ナビがないと分からないような複雑に入り組んだ路地裏にあるため、フラッと立ち寄れる場所ではない。
しかも、住宅街のど真ん中。ナビがないと分からないような複雑に入り組んだ路地裏にあるため、フラッと立ち寄れる場所ではない。

JR鶴橋駅から桃谷駅方向に歩くのだが、必ずナビを頼ってもらいたい。近隣住民でさえ迷うほど、入り組んだ場所にあるからだ。
普通の住宅街を進み、空き家も見かける車が入れないほど細い路地に入っていく。
普通の住宅街を進み、空き家も見かける車が入れないほど細い路地に入っていく。

街灯がポツポツと灯る典型的な住宅街をひたすら歩くこと7、8分。
闇のなか、小さな照明が輝く立て看板が、目指す『桃谷きよはら』だ。
闇のなか、小さな照明が輝く立て看板が、目指す『桃谷きよはら』だ。

LEDスポットライトの「鳥」が看板だ。
すでに先客がいて満席状態だったが、常連客の方が「私たち出ますよ」と席を譲ってくれた。
何度か訪れると分かるが、この店はこうした譲り合いの上で成り立っている。
すでに先客がいて満席状態だったが、常連客の方が「私たち出ますよ」と席を譲ってくれた。
何度か訪れると分かるが、この店はこうした譲り合いの上で成り立っている。
や、安すぎやわー

渇いた喉をまずはビールで潤す。アサヒの「生ビール」は300円(税込)。
うん、これは普通の値段で普通に旨い。
一息ついたところで名物の「鶏造り 中盛り」を注文する。
うん、これは普通の値段で普通に旨い。
一息ついたところで名物の「鶏造り 中盛り」を注文する。

「鶏造り 中盛り」400円(税込)
見よ! この見事なまでの刺身を。
肝とササミ、そしてモモ肉が中盛りでこの量。この鶏造り、なんと朝引きなのだ。
肝はトロッと溶けて、ササミやモモも専門店で出てくるお造りレベル。
大葉の裏側にはオニオンスライスもあって、生姜とにんにくはお好みで……。
とても立ち呑み屋とは思えないクオリティだ。
肝とササミ、そしてモモ肉が中盛りでこの量。この鶏造り、なんと朝引きなのだ。
肝はトロッと溶けて、ササミやモモも専門店で出てくるお造りレベル。
大葉の裏側にはオニオンスライスもあって、生姜とにんにくはお好みで……。
とても立ち呑み屋とは思えないクオリティだ。

タレは左から醤油にワサビ、白ポン酢に紅葉おろし、ごま油に塩。
これで400円! 安すぎやわ~。
「旨いものを安く提供する」のがモットー。
2018年2月15日にオープンして以来、店主の清原宏友さん(44歳)の心意気でこの価格を続けている。
これで400円! 安すぎやわ~。
「旨いものを安く提供する」のがモットー。
2018年2月15日にオープンして以来、店主の清原宏友さん(44歳)の心意気でこの価格を続けている。
必ずお客が来てくれる店をつくりたかった
「飲食で独立してちょうど10年。実は昭和町で7年間、お店をやっていたんです。
一念発起して南船場に40席あるお店を開いたんですが、これが上手くいかず……。
昭和町のお店は上手くいっていたんで、このお店を誰かに任せて南船場で挑戦すれば良かったんですが、閉めたのは後の祭り。1年で南船場の店は閉めました」
この時に購入したワインセラーや大型の冷蔵庫は今のお店に引き継がれた。しかし、借金を背負ったまま桃谷に辿りついた。
一念発起して南船場に40席あるお店を開いたんですが、これが上手くいかず……。
昭和町のお店は上手くいっていたんで、このお店を誰かに任せて南船場で挑戦すれば良かったんですが、閉めたのは後の祭り。1年で南船場の店は閉めました」
この時に購入したワインセラーや大型の冷蔵庫は今のお店に引き継がれた。しかし、借金を背負ったまま桃谷に辿りついた。

「正直、南船場のお店は儲けたろうと思って、昭和町から移った。
いま思えば邪な考えやったんです。あれだけ広いお店でボウズを食らう訳です。
それがとにかく嫌で、お客さんが必ず来てくれるお店を作りたいと心底思った。
で、この近所にある友達のお店を間借りして再始動してみたら、旨いものを安く提供すればボウズは避けられるんですね。
みんなに支えられて、こうして自分のお店が持てた。それで100円メニューを作ったら、これを提供する楽しさも生まれたんです」
いま思えば邪な考えやったんです。あれだけ広いお店でボウズを食らう訳です。
それがとにかく嫌で、お客さんが必ず来てくれるお店を作りたいと心底思った。
で、この近所にある友達のお店を間借りして再始動してみたら、旨いものを安く提供すればボウズは避けられるんですね。
みんなに支えられて、こうして自分のお店が持てた。それで100円メニューを作ったら、これを提供する楽しさも生まれたんです」

このポテトサラダのクオリティ、とてもじゃないが100円(税込)の代物ではない。
すべて手作りで、しかもレタスも添えられているのだ。
すべて手作りで、しかもレタスも添えられているのだ。

「冷奴」の完成度ももちろん高い。
100円(税込)と聞けば豆腐と鰹節だけでも十分なのに、豆腐は半丁ほどの大きさ。
これにオリジナルのピリ辛にんにく醤油とネギ、ゴマが添えられる。
100円(税込)と聞けば豆腐と鰹節だけでも十分なのに、豆腐は半丁ほどの大きさ。
これにオリジナルのピリ辛にんにく醤油とネギ、ゴマが添えられる。
子どもが生まれたら値上げするかも(笑)

ここでビールが尽きて、次はハイボール。
「ブラックニッカ」が200円(税込)で「サントリーの角瓶」は300円(税込)。
センベロがガチで出来てしまう。
「確かに前の店で作った借金は今もありますが、ここのお客さんには関係ないじゃないですか。
だから料金に上乗せしようとも思いませんし、当面はこの料金。
みんなに言ってるのは、『子どもが生まれたら値上げする』と(笑)」
「ブラックニッカ」が200円(税込)で「サントリーの角瓶」は300円(税込)。
センベロがガチで出来てしまう。
「確かに前の店で作った借金は今もありますが、ここのお客さんには関係ないじゃないですか。
だから料金に上乗せしようとも思いませんし、当面はこの料金。
みんなに言ってるのは、『子どもが生まれたら値上げする』と(笑)」

ハイボールを飲んだら洋風の味が恋しくなって、
「手ごねハンバーグ~特製デミグラスソース」300円(税込)を注文。「ふんわりオムレツ」100円(税込)を添えた。
ピリッとしたスパイスは黒胡椒。
デミグラスソースにはキノコもゴロゴロしてて、とても400円レベルの料理とは思えない。
ハンバーグの外はパリッとして、中はジューシ―。ドロドロ系のデミグラスソースによく合っている。
すべての料理があり得ないほど安い。
客からしたら、価格もクオリティも満点。
「家で晩酌するより安い(笑)。週に数回は来てるから」と常連客に言わしめるほどだ。
「手ごねハンバーグ~特製デミグラスソース」300円(税込)を注文。「ふんわりオムレツ」100円(税込)を添えた。
ピリッとしたスパイスは黒胡椒。
デミグラスソースにはキノコもゴロゴロしてて、とても400円レベルの料理とは思えない。
ハンバーグの外はパリッとして、中はジューシ―。ドロドロ系のデミグラスソースによく合っている。
すべての料理があり得ないほど安い。
客からしたら、価格もクオリティも満点。
「家で晩酌するより安い(笑)。週に数回は来てるから」と常連客に言わしめるほどだ。
お得な食券も販売中!

実はこのお店、クラウドファンディングで開店資金を募ったそうで、壁には感謝の証に出資者の名前が記されていた。
よくよく話を聞くと、常連客には先行投資として食券を購入してもらったそうだ。
5000円だと5300円分、1万円だと1万600円分の食券になるから、客にとってはお得なばかり。しかも今でもその食券を販売しているのだ。
清原さん、どこまでもお人よし! こんな人格者、大阪でもなかなかいまへん!!
来店の際、くれぐれも大人数は不可。住宅街だけに泥酔して大声で話すのもNG。
この店に集う客のすべてが大切にしているマナーなので、訪れる際は注意したってや!
よくよく話を聞くと、常連客には先行投資として食券を購入してもらったそうだ。
5000円だと5300円分、1万円だと1万600円分の食券になるから、客にとってはお得なばかり。しかも今でもその食券を販売しているのだ。
清原さん、どこまでもお人よし! こんな人格者、大阪でもなかなかいまへん!!
来店の際、くれぐれも大人数は不可。住宅街だけに泥酔して大声で話すのもNG。
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- Sainowaki
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