更新日:
2024年05月16日
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鮪、鯛、鮑、イクラ、カニ…他も入った刺盛が990円って意味不明!?天王寺『さかとけ』
名物は豪華すぎる刺盛!安くてうまいのは当たり前の大阪の立ち飲み文化にあって、他店とは一線を画す居心地の良さで人気の天王寺『さかとけ』。筆者はついつい2時間半も長居してしまいました!——変貌を遂げゆく大阪の街で、一見ではなかなかたどり着けない最深部の大阪グルメを神出鬼没にレポートする連載です。(2019年12月30日公開)
- 加藤慶
- 愛知県生まれの大阪在住。本業は政治や事件から...
立ち飲みなのについつい長居してしまう、安くてうまくて居心地良しの『さかとけ』
立ち飲み屋といえば短時間で済ませる「ちょい飲みスタイル」が主流だが、このお店はあまりにも居心地が良すぎて「ちょい」では済まず困ってしまうほど。
天王寺にある居酒屋『さかとけ あべのQ’Sモール店』である。
天王寺にある居酒屋『さかとけ あべのQ’Sモール店』である。
酒もつまみも、何が出てくるかわからない仕掛けあり
何を食べても安くて旨いのは当然で、実に大阪的な心憎いまでのサービスが長居してしまう理由だ。
たとえば、店員や周りとの会話が生まれるメニュー「『アルコールやったら何でもええわ。』の方これ」(159円・税抜)がある。
「何が来るんかな!? しゅわ~とした炭酸系が飲みたいねん」
こんな感じの発言をしようものならお湯割りの焼酎が出てきたり。逆張りされるメニューなのだ。
たとえば、店員や周りとの会話が生まれるメニュー「『アルコールやったら何でもええわ。』の方これ」(159円・税抜)がある。
「何が来るんかな!? しゅわ~とした炭酸系が飲みたいねん」
こんな感じの発言をしようものならお湯割りの焼酎が出てきたり。逆張りされるメニューなのだ。
大阪的にいえば「なんでやねん」とツッコミされるメニュー。出てきたのは焼酎のソーダ割りだった。余計なことを言わんかったから想定内で済んだのかも!?
料理も同様。
人気メニューの「あれ」(80円・税抜)。料理人の気分次第で何が出てくるか変化する。同時に2つ注文しても同じものが来ないかもしれない。はたして今回は天ぷらだった。
料理も同様。
人気メニューの「あれ」(80円・税抜)。料理人の気分次第で何が出てくるか変化する。同時に2つ注文しても同じものが来ないかもしれない。はたして今回は天ぷらだった。
しかも、この天ぷらは大根の皮。本来なら捨ててしまうところだが、これを天ぷらにすると想像以上にうまい。焼鳥ソースにマル秘レシピを加えた調味料で食べると、硬い皮が程よい歯ごたえとなって侮れん旨さなのだ。
これで80円(税抜)。お得で次も注文したいが「あれ」は同じものが来るとは限らないので注意が必要だ(笑)。
心躍らせながら「デュワーズのハイボール」(199円・税抜)と能登牛の「A4ばら串」(220円・税抜)も追加オーダー。
これで80円(税抜)。お得で次も注文したいが「あれ」は同じものが来るとは限らないので注意が必要だ(笑)。
心躍らせながら「デュワーズのハイボール」(199円・税抜)と能登牛の「A4ばら串」(220円・税抜)も追加オーダー。
本来は地元の料亭にしか卸されない能登牛のバラ肉をお手頃価格で
「能登牛は、年間600頭のプレミア黒毛和牛で本来は地元の料亭などにしか卸されていないんです。それをオーナーが現地で食したとき、感動して仕入れるようになったんです。ただ、料亭に卸すので『バラ肉だけなら卸せる』という条件でした」(店長)
とにかくすべてのメニュー、こだわりが強いのだ。
とにかくすべてのメニュー、こだわりが強いのだ。
本当のイチオシは、甘みに圧倒される能登豚の「ロース串」
さらに食べて唸った料理がある。ひと口食べると甘みに圧倒された能登豚だ。
「ロース串」(180円・税抜)は絶対に押さえておきたい一品!
「ロース串」(180円・税抜)は絶対に押さえておきたい一品!
取材の途中、オーナーの平岡公威さんも駆けつけて、なぜ能登なのか教えてくれた。
「妻の実家が石川県の七尾なんです。帰省中に現地の料理を色々と食していくうちに美味しいものと出会った。それを仕入れるようになったのが始まりで、能登豚と能登牛もそうです」
もちろん、七尾からは地酒(499円~・税抜)も揃っている。
「妻の実家が石川県の七尾なんです。帰省中に現地の料理を色々と食していくうちに美味しいものと出会った。それを仕入れるようになったのが始まりで、能登豚と能登牛もそうです」
もちろん、七尾からは地酒(499円~・税抜)も揃っている。
次から次に注文したいメニューばかり…
ホンマにこの店、注文したいメニューがいくつもあって困る……。
そのひとつが「あけみオカンのどて焼き」(290円・税抜)。
そのひとつが「あけみオカンのどて焼き」(290円・税抜)。
「家で長年普通に食べていた料理なんですよ。それが評判良くて、メニューに加えました」(オーナー)
牛スジにまるこんにゃく。ジックリと煮込んだだけあって、まるこんにゃくの身が引き締まって味が中まで浸透。牛スジはトロトロで唇で切れそうなほど柔らかい。
「最近は市場めぐりが楽しくてしゃーないんです。毎朝回ってこれ旨そうやなと思ったら買ったり、それに珍しいものも大好きでして……。まえはリュウグウノツカイを調理して提供しました(笑)」
深海魚、リュウグウノツカイなんて食えるんか!?と思うが、「サイトで調べたら食べてる人がおったんです。だから値は高くてもオモロイと思って買ってお店で出した」のだとか。
実際に食べた常連がちょうどいた。
「柔らかくて旨かったで!」
採算度外視。好奇心旺盛なところが実に大阪らしい。
こうしたオーナーの発想力から生まれた名物「パンドラの箱」(999円・税抜)は、お店の心意気が満載の料理だ。
牛スジにまるこんにゃく。ジックリと煮込んだだけあって、まるこんにゃくの身が引き締まって味が中まで浸透。牛スジはトロトロで唇で切れそうなほど柔らかい。
「最近は市場めぐりが楽しくてしゃーないんです。毎朝回ってこれ旨そうやなと思ったら買ったり、それに珍しいものも大好きでして……。まえはリュウグウノツカイを調理して提供しました(笑)」
深海魚、リュウグウノツカイなんて食えるんか!?と思うが、「サイトで調べたら食べてる人がおったんです。だから値は高くてもオモロイと思って買ってお店で出した」のだとか。
実際に食べた常連がちょうどいた。
「柔らかくて旨かったで!」
採算度外視。好奇心旺盛なところが実に大阪らしい。
こうしたオーナーの発想力から生まれた名物「パンドラの箱」(999円・税抜)は、お店の心意気が満載の料理だ。
豪華すぎる刺盛りがなんと999円!
前列左からマグロ、コショウダイ、ヒラマサ。後列はアワビ、その下のケースがもずく明太。右隣が子持ちこんにゃくと湯葉、イカにふりかけ。そして最後の右側後列がイクラとカニの切り身の下にご飯が隠れていた。
こんなに豪勢で999円って、店長いわく「どんぶり勘定」らしい(笑)。
刺身をつまみながらメニューを隅々まで見ていると、またしても「なんやこれ!?」と驚くドリンクを見つけてしまった。
「『はぁ~今日も疲れたなぁ…。』って方はこれ」(199円・税抜)というお酒だ。
こんなに豪勢で999円って、店長いわく「どんぶり勘定」らしい(笑)。
刺身をつまみながらメニューを隅々まで見ていると、またしても「なんやこれ!?」と驚くドリンクを見つけてしまった。
「『はぁ~今日も疲れたなぁ…。』って方はこれ」(199円・税抜)というお酒だ。
注文すると「お疲れさま」との掛け声とともにサッポロのバリキングのハイボールが運ばれてきた。
「実は常連さんがこの言葉をホンマに言うたんです。それでお疲れさまという挨拶つきで提供を始めたんですね」(オーナー)
なるほど。仕事帰りの一人酒をこよなく愛する人には、沁みるメッセージかも……。
最後の〆料理に選んだのは「別腹四川麻婆豆腐」(350円・税抜)。
オーナーはその昔、本格派の中華で修業しただけあって、山椒が効いた本格派の味わいだ。
辛さが調節できて、下から「旅人」「遊び人」「勇者」「賢者」「魔王」「全てを知る者」。今回は上から3番目の辛さ「賢者」でオーダー。
「実は常連さんがこの言葉をホンマに言うたんです。それでお疲れさまという挨拶つきで提供を始めたんですね」(オーナー)
なるほど。仕事帰りの一人酒をこよなく愛する人には、沁みるメッセージかも……。
最後の〆料理に選んだのは「別腹四川麻婆豆腐」(350円・税抜)。
オーナーはその昔、本格派の中華で修業しただけあって、山椒が効いた本格派の味わいだ。
辛さが調節できて、下から「旅人」「遊び人」「勇者」「賢者」「魔王」「全てを知る者」。今回は上から3番目の辛さ「賢者」でオーダー。
本格中華の味わいの麻婆豆腐の気前良く盛られてる
テーブルに置かれた瞬間、目がしばしばする。ほどなく山椒の香りが漂い食欲をそそる。味は見た目通り、貫く辛さと濃厚な旨みがずっと続く。麻婆好きならぜひ食べてもらいたいクオリティだ。
量も多く、ボリュームにして丼の半分ほど。お得すぎて一人飲み女子がご飯を注文して晩御飯にするぐらいだとか。
あれよ、あれよと滞在時間も2時間半を過ぎ、帰り支度を始めるとまさかの食材が到着した。
量も多く、ボリュームにして丼の半分ほど。お得すぎて一人飲み女子がご飯を注文して晩御飯にするぐらいだとか。
あれよ、あれよと滞在時間も2時間半を過ぎ、帰り支度を始めるとまさかの食材が到着した。
小ぶりながら生きた毛ガニだ。
「これですか? 399円で蒸しガニにします」
腹はマンプク、後ろ髪を惹かれる思いで帰路についたのだった……。
「これですか? 399円で蒸しガニにします」
腹はマンプク、後ろ髪を惹かれる思いで帰路についたのだった……。
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- 加藤慶
- 愛知県生まれの大阪在住。本業は政治や事件から芸能スキャンダルまで取材する週刊誌の記者兼カメラマン。食べ歩きが趣味で鶴橋や西成に頻繁に出没中…。
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