更新日:
2018年09月12日
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高級国産牛の焼肉&ホルモンがなんと30円から!新宿の立ち食い焼肉「治郎丸」が最強だった
そばや寿司に始まる立ち食い文化は、日本酒やワインバルなど、今や生活に定着した感がある。その中で王者級のにぎわいを見せているのが、2013年に誕生した「立喰い焼肉治郎丸」だ。メディアや口コミで話題なので、どこかで聞いたことがある人も多いだろう。果たして「立ち食い+焼肉」は、いかなる化学反応を起こしてこれほどの注目を集めているのか。西武新宿駅からほど近く、歌舞伎町の片隅にある店に向かってみた。
- 鈴北久美
細長い店内、店員と客の距離が近いコンパクト空間。
店へ入ろうとすると、いきなり客の背中がひしめき、肩を寄せ合っている。それもそのはず、細長い店内は12人も入ればいっぱいになるコンパクトな空間。

鮨屋を思わせる対面式のカウンターを挟んで、店員の顔が目の前にあった。
客との距離が近いため、若くて元気なスタッフが「この肉は……」とフレンドリーな接客&説明してくれる。
客との距離が近いため、若くて元気なスタッフが「この肉は……」とフレンドリーな接客&説明してくれる。
ネタケースには、目利きの専門家がその日一番いいものを仕入れているという上質の国産和牛。
牛肉は脂肪の割合やツヤなどから総合的に格付けされ、その最高ランクであるA5とその次のA4クラスのみで構成されていた。
牛肉は脂肪の割合やツヤなどから総合的に格付けされ、その最高ランクであるA5とその次のA4クラスのみで構成されていた。

産地は幅広く、この日は松坂牛や、店長が長崎出身のコネクションを活かして仕入れた佐賀のブランド牛・伊万里牛などが揃っていた。
一品30円から。衝撃の価格設定。

ホルモンは一品30円から!
さらに横に並ぶ金額も50円、80円……。
ケタ数を少なく見誤ってないか、思わず確かめてしまう衝撃の安さだ。
さらに横に並ぶ金額も50円、80円……。
ケタ数を少なく見誤ってないか、思わず確かめてしまう衝撃の安さだ。
「ほぼすべて国産で揃えています。テッポウは原価58円で、売れば売れほど赤字になる(笑)。日本一コストパフォーマンスが高いかもしれませんね」(現場責任者・松本さん)という話も納得である。

お試しセット感覚で頼む人が多いという、30円と50円のホルモンをまとめて注文してみた。
刺身のような新鮮な光沢があり、箸で押さえるとムチムチとした弾力が感じられる。
手前中央から時計回りにボタン、ノドガシラ、ノドブエ、ガツ芯、テッポウ、チレ。これだけ揃って合計240円!!
刺身のような新鮮な光沢があり、箸で押さえるとムチムチとした弾力が感じられる。
手前中央から時計回りにボタン、ノドガシラ、ノドブエ、ガツ芯、テッポウ、チレ。これだけ揃って合計240円!!

強火がホルモンを褐色に染めていく……。
口に入れると、小ぶりながら健康的な噛み応えがあり、瑞々しいエキスが口中ではじけた。
口に入れると、小ぶりながら健康的な噛み応えがあり、瑞々しいエキスが口中ではじけた。
カウンターには塩、ポン酢、醤油、薄口のタレ、濃口のタレなど、各種調味料が用意されているが、味付けしてあるのでそのままでも十分おいしい。
歌舞伎町らしく、シャンパンも常備。

生ビール450円やレモンサワー400円といった定番ドリンクはもちろん、歌舞伎町らしくシャンパンも常備。
洒落で書かれているかと思いきや、水商売系の客から月に1回の頻度でオーダーが入るという。さすが夜の街だ。
ちなみに、ワインはグラス500円〜、ボトル2,500円〜がある。
洒落で書かれているかと思いきや、水商売系の客から月に1回の頻度でオーダーが入るという。さすが夜の街だ。
ちなみに、ワインはグラス500円〜、ボトル2,500円〜がある。
A4、A5の最高級ランクの正肉も、1枚単位で。

そして本丸の正肉へ。風格さえ漂う木札調のお品書きを眺めているだけも面白い。
A4、A5の最高級ランクでありながら、一枚単位で注文できるため、高くても300円程度。
A4、A5の最高級ランクでありながら、一枚単位で注文できるため、高くても300円程度。
特に人気のあるメニューは、サーロインとザブトン。
ザブトンとはいわゆる肩ロースで、サシが入っているため、他の店では上カルビとして出されることもあるという高級品である。
ザブトンとはいわゆる肩ロースで、サシが入っているため、他の店では上カルビとして出されることもあるという高級品である。

左からサーロイン300円、ササミ、イチボ、肩三角各290円、トウガラシ270円。
肉は一切れ15gが業界の主流という中で、二回りは大きいサイズの20gでカットしてある。
5枚並ぶだけで、相当なボリューム感があった。ちなみに締めて1,440円なり。
肉は一切れ15gが業界の主流という中で、二回りは大きいサイズの20gでカットしてある。
5枚並ぶだけで、相当なボリューム感があった。ちなみに締めて1,440円なり。

ビールや自家製カクテキ300円などのサイドメニューを口にしながら、肉が焼きあがるのを待つ。
隣では女性客2人が恋愛話で盛り上がり、右隣では常連がスタッフと肉のコンディションについて語っている。
隣では女性客2人が恋愛話で盛り上がり、右隣では常連がスタッフと肉のコンディションについて語っている。
そこに一人で挟まれていても全然気にならない。なぜなら目の前の焼き加減に集中しているから。

いよいよ焼けた! 喜びながら肉をひっくり返すと、水気のある白い煙が立った。
もともと魚屋だった松本さんいわく、「干物の技術を応用して、肉には顆粒の塩ではなく塩水をふるんです。あまり肉業界では見ないやり方なのですが、こうする味にムラが出ないし、肉の水分も飛ばずにジューシーに仕上がるんですよ」。
もともと魚屋だった松本さんいわく、「干物の技術を応用して、肉には顆粒の塩ではなく塩水をふるんです。あまり肉業界では見ないやり方なのですが、こうする味にムラが出ないし、肉の水分も飛ばずにジューシーに仕上がるんですよ」。
秘伝の塩梅で旨味を引き出した肉をつまみあげると、「タレに付けずに、まずはそのまま味わってほしい」とのアドバイス。
カウンターに常備されている沖縄の塩を少し付けて頬張ってみると、途端にほとばしるような肉の香りと旨味が口中に広がり、あまりの肉の甘さに恍惚となる。
ああ、これはいい肉の味だ……。
一切れが大きいので、何度噛んでも肉の旨味が染み出してくる、ワイルドな“肉食べている感”もたまらなくいい。
カウンターに常備されている沖縄の塩を少し付けて頬張ってみると、途端にほとばしるような肉の香りと旨味が口中に広がり、あまりの肉の甘さに恍惚となる。
ああ、これはいい肉の味だ……。
一切れが大きいので、何度噛んでも肉の旨味が染み出してくる、ワイルドな“肉食べている感”もたまらなくいい。
アレンジ肉丼と〆の辛スープもたまらない。

さらにライス280円をオーダーして、肉丼にアレンジ。
たった3切れでご飯が隠れてしまった。
頬張る。舌の上を転がる肉。米。塩。
シンプルで力強い味だ。
おかわりしたくなるが、満腹になると肉が食べられなくなるのでガマンする。
たった3切れでご飯が隠れてしまった。
頬張る。舌の上を転がる肉。米。塩。
シンプルで力強い味だ。
おかわりしたくなるが、満腹になると肉が食べられなくなるのでガマンする。

存分に肉を堪能したら、〆には辛スープ350円を。牛のテールスープをベースに、肉の切れ端やキムチの根の部分などを使用した、隠れ人気メニュー。
そのほどよい辛みは一度口に運ぶと止まらなくなる。体も温まる。
そのほどよい辛みは一度口に運ぶと止まらなくなる。体も温まる。
常に混んでいるが、客の回転は早い。狙い目は平日。

常に繁盛しているが、客の回転は早く、店前の行列はどんどん店中に吸収されていった。
繁華街で店の周囲にオフィスが少ないため、平日の昼が比較的入りやすい時間帯だという。
繁華街で店の周囲にオフィスが少ないため、平日の昼が比較的入りやすい時間帯だという。
食事が終わると、店内にスペースがないため、店先でお会計を済ませる。かなり食べたのにもかかわらず2,760円という金額が嬉しい。ちなみにだいたいこのくらいが平均客単価だそうだ。

19時以降は中村隼人店長が出迎えてくれる。中村店長は日ハムから巨人へと移籍した元プロ野球ピッチャーという華々しい経歴の持ち主だ。さすが頂点を見た男の仕切る店は違う。
(文・鈴北久美 撮影・飯貝拓司)
基本情報
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-26-3
電話番号 03-6380-3292
アクセス 西武新宿駅から徒歩2分
営業時間 AM11:30~AM4:00
定休日 年末年始のみ
喫煙
カード支払いOK
キャパ 約12名
客単価2,500~3,000円
※5月に大森店もオープンした。
基本情報
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-26-3
電話番号 03-6380-3292
アクセス 西武新宿駅から徒歩2分
営業時間 AM11:30~AM4:00
定休日 年末年始のみ
喫煙
カード支払いOK
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客単価2,500~3,000円
※5月に大森店もオープンした。
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- 鈴北久美
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