更新日:
2018年09月12日
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【話題店チェック】スペイン星付きレストランで腕を磨いた作元慎哉氏の2号店。2014年1月14日、アークヒルズにオープンした日本初のボカティージョ専門店「FERMiNTXO BOCA(フェルミンチョボカ)」が話題
六本木一丁目駅から徒歩1分、駅に直結したアークヒルズサウスタワー1Fに国内で初めてのボカティージョを専門とするスペインバル「FERMiNTXO BOCA(フェルミンチョボカ)」が登場し、話題となっている。同店は、西麻布「FERMiNTXO(フェルミンチョ)」のオーナーシェフ作元慎哉氏の2号店で、2014年1月14日にオープン以来、近隣のオフィスワーカーをはじめ、外国人にも人気だ。
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ボカティージョとは、日本で言うところのおにぎりのような馴染み深い存在で、スペインでは国民的な食べ物である。同店は、昼はボカティージョなどのランチが楽しめ、夜は本格的なタパスを味わえるガストロバルになるという二面性がコンセプトだ。
カウンター席の上にはメニューが記載された黒板があり、オープンキッチンで作られる様子も見える
作元氏は調理師学校在学中からスペイン料理専攻科を選択し、スペインで修行することを視野にいれていた。卒業後に地元石川県のホテルの洋食部門で3年間勤めたのち、念願の修行がスタートする。スペインでは5年在住のうち、4件の星付きのレストランで料理を学んできた。そもそもスペインへの憧れは当時話題となっていた「エルブジ」がきっかけだったという。しかし、実際に「エルブジ」で食事をしたら、自分の作りたい料理とは違うことがわかる。その後、世間がエルブジ旋風の中、唯一真逆の意見を持っていた「カンファバス」のオーナーシェフ、サンティ氏との出会いが同氏の運命を変えることになる。サンティシェフは、素材そのものの味にとことんこだわり、食材の味をどれだけシンプルに活かせるかということをコンセプトにしたレストランで三ツ星を獲得していた。その店で働くうちに同氏は、原点回帰のような感覚を覚え、自分の目指していたもの、一生涯をかけて作りたい料理というものを見つけたのだという。帰国したのち、2011年7月に西麻布に「FERMiNTXO 」をオープンすると、同氏の素材への追求と独自目線のこだわり溢れるスペイン料理は、またたく間に食通のあいだで話題となった。そして、日西400周年記念を前に森ビルから出店のオファーがあり、アークヒルズのオープンと共に2号店となる同店を出店したのだ。
毎日店で焼き上げられる好評のバケットに、ジューシーでボリューム満点のイベリコ豚がはさまれているのはフェルミンチョボカ
料理は、通常のボカティージョのようにバケットに具をはさむのでなく、「パンコントマテ」というバケットにトマトをこすりつけ、オリーブオイルをかけたバケットでつくる、カタルーニャ州でよく食べられるボカティージョを専門としている。「パンコントマテ」には、ニンニクを使うものもあるが、作元氏はカタルーニャ州にこだわり、ニンニクを使わない「パンコントマテ」にしている。また、本来はサンドイッチ感覚のカジュアルなものだが、同店では本物の素材にこだわるラインナップが並ぶ。店名の「フェルミンチョボカ」(1200円)は、イベリコ豚の中でもベジョータという最高クラスものを使っているので、肉だけで500円の原価を超えるという。さらにモッツァレラチーズとビキージョピーマンという赤ピーマンがサンドしてあり、本格志向のグルメバーガーのような存在感だ。作元氏は、食材の仕入れについて「最初からいいものを卸してもらいたいので、信頼のおけること重視した知人のつながりから仕入れるようにしています。日本の四季を意識できる素材を重点的に選びたいのもありますし、うまいスペイン料理は、素材、オリーブオイル、塩が大切ですから」と話す。ドリンクは、本店同様にコスパの高いワインがメインで、原価が50%以上のワインから小売価格に近い価格で楽しめる著名なものまでで提供される。「スペインにはこんなにも素晴らしいワインがあるんです。どれだけの味わいかは飲んでみてもらわないとわからないですから」と店長兼シェフの薩木孝之氏は話す。
ガストロバルになるディナーには、「ホタルイカと春キャベツ、セミドライトマトのメロッソ仕立て(850円)」など本格的なタパスが並ぶ
今後の展開については、「まずは、目が届くエリアとして西麻布に、スペインワインに特化したワインバーを開きたいです。例えば、早い時間にはタパス料理に合わせて、デギュスタシオンなど利き酒のようにワインを楽しめるようにするとか、少し変わったものにしたいです。その次も僕が手掛けるならスペイン料理ですが、スタッフの中に例えばフレンチなど違うジャンルをやりたい人がいればオープンしたいとも考えています。出店のサポートはしますが、お互いのためにも将来的には本人にオーナーシェフとして経営をしてもらえるように店を譲りたいという考えでいます」と作元氏は語る。最初からスペインジャンルを選択し、未だブレずに進み続ける若きオーナーシェフの今後の展開に目が離せない。
(取材=加藤 智子)
店長兼シェフの薩木孝之とオーナーシェフの作元慎哉氏
【店舗情報】
店名:FERMiNTXO BOCA(フェルミンチョボカ)
住所:東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワー1F
アクセス:東京メトロ 南北線 六本木一丁目駅より徒歩1分
電話:03-6426-5760
営業時間:平日 11:00〜24:00(L.O.23:30)
土 11:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日:日祝
坪数客数:10坪・18席(内カウンター10席)
客単価:ランチ1000円、ディナー4000〜5000円
店名:FERMiNTXO BOCA(フェルミンチョボカ)
住所:東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワー1F
アクセス:東京メトロ 南北線 六本木一丁目駅より徒歩1分
電話:03-6426-5760
営業時間:平日 11:00〜24:00(L.O.23:30)
土 11:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日:日祝
坪数客数:10坪・18席(内カウンター10席)
客単価:ランチ1000円、ディナー4000〜5000円
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