更新日:
2020年08月28日
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新大久保の第路地裏に佇む『ジョウンデー』のランチビュッフェは韓国の心の味
一大コリアタウンから発展し、いまや各国の料理店が入り乱れてカオス状態の新大久保。変化し続ける新大久保で郷愁あふれる韓国式ランチビュッフェを提供する店が『ジョウンデー』。韓国式と日本式の違いとはなんでしょうか?(2019年6月6日公開)
- 李はな
- 韓国・釜山出身。2016年から日本で翻訳・ラ...
韓国生まれにとって、新大久保ってどんな街?
高校生の頃に突然日本のアニメにハマった韓国人の私は、大学で日本語を学んだあと、いま気がつけば東京で働いています。
「令和」で迎えたはじめての6月には、日本での生活も4年目に突入しました。
ライターという仕事柄、取材で会う日本の人に「韓国から来ました」と自己紹介をする機会が多いのですが、そのたびに必ずと言ってもいいほど言われるフレーズがいくつかあります。
例えば、「日本語上手いですね」。これはきっと、褒め上手な日本人ならではの社交辞令でしょう。
そして「ハナって名前は本名ですか?」という質問が来ると、「はい、本名ですよ。韓国語で“ひとつ”という意味なんです」と言いながら、日本の人に一発で覚えてもらえる名前を付けてくれた親に「ありがとう」と心の中で唱えたりします。
そんな私に最近よく投げかけられるのが「やっぱり新大久保にはよく行かれますか?」という質問です。
新大久保といえば、日本最大のコリアンタウン。今は“第3次韓流ブーム”真っ最中の、10〜20代女子でごった返す街ですね。
「令和」で迎えたはじめての6月には、日本での生活も4年目に突入しました。
ライターという仕事柄、取材で会う日本の人に「韓国から来ました」と自己紹介をする機会が多いのですが、そのたびに必ずと言ってもいいほど言われるフレーズがいくつかあります。
例えば、「日本語上手いですね」。これはきっと、褒め上手な日本人ならではの社交辞令でしょう。
そして「ハナって名前は本名ですか?」という質問が来ると、「はい、本名ですよ。韓国語で“ひとつ”という意味なんです」と言いながら、日本の人に一発で覚えてもらえる名前を付けてくれた親に「ありがとう」と心の中で唱えたりします。
そんな私に最近よく投げかけられるのが「やっぱり新大久保にはよく行かれますか?」という質問です。
新大久保といえば、日本最大のコリアンタウン。今は“第3次韓流ブーム”真っ最中の、10〜20代女子でごった返す街ですね。

駅前から望む新大久保の街並み。「猥雑」という言葉がしっくり
「禁断の地」に、いつしか惹かれて…
実は私にとって、新大久保はあえて立ち寄らない「禁断の地」でした。
日本にいるなら日本の文化をたくさん体験したいと決めていたので、韓国の匂いには触れないよう気をつけていたのです。
しかし、やはり“母の味”にかなうものはこの世に存在しない。母が作ってくれた家庭料理への恋しさが募りに募ったある日、私はついに禁断の地に足を踏み入れてしまいました。
K-POPアイドルのファンと思しき日本のJC&JKでごった返していた、大久保通りを初めて歩いた時の衝撃は忘れられません。
正直言って、韓国人でありながらも引いてしまったほどです。
それでも人間、どんな状況にも慣れる動物ですから、韓国の食材を求めて何度も新大久保に通ううちにすっかり慣れました。
最初は食材を買ったら逃げるようにその場を去っていった私が、いつの間にか「食べ歩き」や「ひとりご飯」もしている。
今や新大久保に行くと、程よい懐かしさを感じつつ毎回新しい発見があるので、「面白いな」と思うようになりました。
日本にいるなら日本の文化をたくさん体験したいと決めていたので、韓国の匂いには触れないよう気をつけていたのです。
しかし、やはり“母の味”にかなうものはこの世に存在しない。母が作ってくれた家庭料理への恋しさが募りに募ったある日、私はついに禁断の地に足を踏み入れてしまいました。
K-POPアイドルのファンと思しき日本のJC&JKでごった返していた、大久保通りを初めて歩いた時の衝撃は忘れられません。
正直言って、韓国人でありながらも引いてしまったほどです。
それでも人間、どんな状況にも慣れる動物ですから、韓国の食材を求めて何度も新大久保に通ううちにすっかり慣れました。
最初は食材を買ったら逃げるようにその場を去っていった私が、いつの間にか「食べ歩き」や「ひとりご飯」もしている。
今や新大久保に行くと、程よい懐かしさを感じつつ毎回新しい発見があるので、「面白いな」と思うようになりました。

ああ懐かしい。まさに韓国そのままの雰囲気
そんな私が、新大久保でのひとりご飯によく使うのが『韓国料理 ジョウンデー』というお店です。
改札を出て右に折れ、大久保通りをまっすぐ歩きながら「そろそろ疲れたかも」と思ったところに、20種類以上の韓国小料理ビュッフェが付く「ランチセット980円〜」と書かれた看板の前で曲がったら、そこにポツンとあるこのお店。
外観はともかく、内装は本当に「懐かしい」としか言いようがない韓国でよく見る雰囲気です。
改札を出て右に折れ、大久保通りをまっすぐ歩きながら「そろそろ疲れたかも」と思ったところに、20種類以上の韓国小料理ビュッフェが付く「ランチセット980円〜」と書かれた看板の前で曲がったら、そこにポツンとあるこのお店。
外観はともかく、内装は本当に「懐かしい」としか言いようがない韓国でよく見る雰囲気です。
私は最初、とりあえず食事1品ということでつい「石焼ビビンバ」を頼んだのですが、すぐにこの注文が「失敗かも」と気付きました。

入り口のほうに並べてある約20種類の小料理の中には、キムチやサラダ、唐揚げ、ポテトに加え、5種類ほどのナムルが用意されていたのです。
私の前のテーブルに座っていた若いママさんが「これだけでビビンバ作れるわ!」とはしゃぐ声を耳にしたとき、心底同意せざるを得ませんでした。
ただし、ビビンバに欠かせないコチュジャンソースは置いてないので、そこは注意しましょう。
私の前のテーブルに座っていた若いママさんが「これだけでビビンバ作れるわ!」とはしゃぐ声を耳にしたとき、心底同意せざるを得ませんでした。
ただし、ビビンバに欠かせないコチュジャンソースは置いてないので、そこは注意しましょう。
韓国式ビュッフェは子どもの頃の良き思い出
それにしても、この「ビュッフェ」は素晴らしい。
私が子供だった1990年代には、家族そろっての外食や卒業式などの特別な日には近所のビュッフェへ出かける確率が高く、それが子供にとっての楽しみのひとつでした。
ここで私がいうビュッフェとは、セルフサービスで時間制限がなく、前菜からメイン、デザートまで種類豊富な料理があってそれを好きな分だけお皿に盛り、常識的な食事時間とマナーを守りながらいただくシステムのこと。
韓国にまだファミレスがなかった時代だったので、子供と親の食の好みを両方満足させつつ記念日ならではのプチ贅沢感を味わうには、やはりビュッフェに勝るものはなかったと思います。
私が子供だった1990年代には、家族そろっての外食や卒業式などの特別な日には近所のビュッフェへ出かける確率が高く、それが子供にとっての楽しみのひとつでした。
ここで私がいうビュッフェとは、セルフサービスで時間制限がなく、前菜からメイン、デザートまで種類豊富な料理があってそれを好きな分だけお皿に盛り、常識的な食事時間とマナーを守りながらいただくシステムのこと。
韓国にまだファミレスがなかった時代だったので、子供と親の食の好みを両方満足させつつ記念日ならではのプチ贅沢感を味わうには、やはりビュッフェに勝るものはなかったと思います。
韓国式と日本式の「ビュッフェ」の違いとは
私が言う「ビュッフェ」は、日本のバイキングに似たようでやはり昔の韓国ならではの豪快さがあるシステム。
最近は日本の外食文化の影響を受けたのか、韓国にも寿司や焼き肉など特定の料理を時間制限付きで食べ放題できるおしゃれなレストランも増えていて、すっかり懐かしいものになってしまいました。
そんな時、子供時代の懐かしさが蘇るビュッフェを(小規模ながら)日本で偶然見つけ、ほっとした安心感を覚えたのです。
最近になって「日本と韓国のビュッフェは微妙に違う」という気付きがあったため、さらにそう思えたのかもしれません。
だからでしょうか。お店はやはり韓国や日本人が多い感じで、客層も20代から50代まで幅広いです。
カップルや家族連れが2人前から頼めるお肉を焼いて食べるのが一般的ですが、1人でも堂々としていられるのは、やはりアルバイトさんたちのスムーズな接客のおかげでしょう。
最近は日本の外食文化の影響を受けたのか、韓国にも寿司や焼き肉など特定の料理を時間制限付きで食べ放題できるおしゃれなレストランも増えていて、すっかり懐かしいものになってしまいました。
そんな時、子供時代の懐かしさが蘇るビュッフェを(小規模ながら)日本で偶然見つけ、ほっとした安心感を覚えたのです。
最近になって「日本と韓国のビュッフェは微妙に違う」という気付きがあったため、さらにそう思えたのかもしれません。
だからでしょうか。お店はやはり韓国や日本人が多い感じで、客層も20代から50代まで幅広いです。
カップルや家族連れが2人前から頼めるお肉を焼いて食べるのが一般的ですが、1人でも堂々としていられるのは、やはりアルバイトさんたちのスムーズな接客のおかげでしょう。
中央のビンが韓国焼酎「ジョウンデー」。その右下にはなぜかキティ
ちなみに店名の『ジョウンデー』とは、韓国の焼酎「チャミスル」と「チョウムチョロム」に並ぶ業界No.3の焼酎の銘柄。
従ってお店の壁のあちこちには『ジョウンデー』の瓶が飾られているので、つい雰囲気に乗って「焼酎1本ください」と言いたくなります。
“酒豪”というイメージがある韓国・釜山出身者としては、焼酎についても語りたくなりますが、長くなりそうなのでそれはまたの機会に。
従ってお店の壁のあちこちには『ジョウンデー』の瓶が飾られているので、つい雰囲気に乗って「焼酎1本ください」と言いたくなります。
“酒豪”というイメージがある韓国・釜山出身者としては、焼酎についても語りたくなりますが、長くなりそうなのでそれはまたの機会に。
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- 李はな
- 韓国・釜山出身。2016年から日本で翻訳・ライター業に身を置いている。映画『リトル・フォレスト』のような自給自足の生活が将来の夢。
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