更新日: 2024年05月16日
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「味付けはいかようにも」の精神が生んだ青森市『味の札幌 大西』の味噌カレー牛乳ラーメン

旅の途中で出会う極上グルメを紹介する連載。今回は青森市の『味の札幌 大西』。全国に点在するご当地ラーメンでも、近年にわかに注目度が高まる「味噌カレー牛乳ラーメン」の元祖の店。この風変わりなメニュー、誕生したのは40年以上前なんだとか。青森市内ではもはや“伝統の”味の源流をたどります。(2019年9月24日公開)

フーテンのタマ
クルマやバイクで全国各地をうろつきまわる。安...

味噌×カレー×牛乳。合うかなあ、それ

ぶらり訪ねた青森市、とある赤ちょうちん。カウンターでとなり合わせた地元客が、声をかけてきた。

「よう、旅の人。もう食ってみたかい? 味噌カレー牛乳ラーメン」
はあ!? 私のハートは豆鉄砲をくらってしまった。「なんすかそれ」
「なんすかったって、ありぁ食ってみねえと分かんねえべ」

ということで翌日、教えられた店へ向かってみた。駅前の繁華街の先、『味の札幌 大西』。
味噌カレー牛乳ラーメン 青森市『味の札幌 大西』の外観
店の入り口では「みそカレー牛乳」のノボリがはためいていた。コーヒー牛乳は好きだが、みそカレー牛乳は飲みたくないと思った。
席に着き、壁に掲げられた赤いメニューを見ると、「納豆ラーメン」「梅ラーメン」など、見慣れぬメニューもある。しかし迷うことなく味噌カレー牛乳ラーメンを注文。もはや怖いもの見たさというしかない。
味噌カレー牛乳ラーメン 青森市『味の札幌 大西』のメニュー
しかし「味噌カレー牛乳」って、妙な組み合わせだ。
「カレーラーメン」なら、以前どこかの街で食べたことがある。あれは大したことがなかった。鶏ガラ醤油スープに注がれたカレーはどうにも居心地が悪そうだった。
では「牛乳ラーメン」なら、アリなのか。クリーミーな白湯スープに隠し味程度ならば、牛乳も悪くはないと思う。けれどもここでの相手は「味噌」だ。しかもその横では「カレー」が腕組みをしている。我の強いこいつらに、うまく溶け込むことができるのだろうか。
味噌カレー牛乳ラーメン 青森市『味の札幌 大西』の調味料
できあがりを待つ間、卓上の用意もひとつひとつチェックする。GABANのブラックペッパーに、七味唐辛子、ラー油、白ごま、おろしショウガ、おろしニンニク。
おろしニンニクはやや青みを帯びており、おそらくは青森産だろう。なにせ青森はニンニクの生産量が日本一、約7割の圧倒的なシェアを誇る。
その他、赤いカリカリ梅と小皿もあるが、これはライス用か……。と、そこへ丼が運ばれてきた。

見た目は普通の味噌ラーメン。想像してたのと違う!

青森市『味の札幌 大西』の味噌カレー牛乳ラーメン
想像してたのと違う! もっとこう、「カレーうどん」みたいにドロリとしたカレーがスープを覆っているのかと思いきや、運ばれてきたのは一見ごく普通の「味噌ラーメン」である。
正しくは、ラードがたっぷり乗ったサッポロ味噌ラーメンの、バタートッピング。
しかしレンゲでスープをすすった途端、味の絶妙なハーモニーに舌が身もだえした。うまっ。
カレーはカレーライスのカレーではなく、カレー粉だ。ベースの味噌ラーメンを引き立てるべく、出しゃばらない程度にスープに潜み、香りを添える。
牛乳はもっと控えめで、やがて溶け出してくるバターの援護射撃をじっと待っている。なんとも奥深い味わい!
青森市『味の札幌 大西』の味噌カレー牛乳ラーメン
麺はどうだ? おお! ウェーブのかかった多加水熟成、これぞ札幌ラーメンと称賛すべき黄色くてコシの強い中太ちぢれ麺。噛めば小麦の香りが、味噌やカレーの風味をまとって口の中に広がる。
やばいやばい、バターが溶け出してきた。バターが味変する前のスープを、もっと味わっておかなくちゃ。鶏ガラや豚骨の旨みもある。そして野菜の甘み……。よし!
さあ来い、バター。おーっ、牛乳が仲間の援護を受けて前に出た。コクとまろやかさが急上昇!

遊び心から生まれた珍味に脱帽

青森市『味の札幌 大西』の味噌カレー牛乳ラーメン
完食。満足。まいりました。これ考えた人、えらいよ。
聞くところによると、この味噌カレー牛乳ラーメン。1970年代後半、お店に来ていた中高生が遊び心であれこれラーメンに加えて楽しむのが流行り(一説ではケチャップやコーラなども!)、それがきっかけの最終形態として誕生したものなのだとか。
ラーメン屋のオヤジといえば、昔も今も「頑固」なイメージだけど、ここの先代はユニークで大らかな方だったんだろうなあ。
卓上のメニューに、その片鱗が残されていた。メニュー表の一番右に、赤い文字で目立つようにひとこと。
「味付けはいかようにも致します。お申しつけください」
味噌カレー牛乳ラーメン 青森市「味の札幌大西」のニンニク
店を出ると、大量のニンニクを積んだ軽トラが現れた。「味の札幌 大西」に納入しに来たという。地元、青森産の極上ニンニクだった。
これは各種調理と、卓上のおろしニンニク用に使うのだろう。混ぜ物を入れてカサ増しした業務用の激安中国産ニンニクを使う店も多い中、さすがと感心させられた。
ユニークで大らかだけど、実直。それが私の味噌カレー牛乳ラーメンだった。
旅は勉強になるなあ。また来ます、青森。
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「味付けはいかようにも」の精神が生んだ青森市『味の札幌 大西』の味噌カレー牛乳ラーメン

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フーテンのタマ
クルマやバイクで全国各地をうろつきまわる。安宿に泊まれば食堂や居酒屋を飲み歩き、テント泊の際はご当地グルメを自炊で再現したりも。

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