更新日:
2020年10月09日
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閉店決定から一転。新橋「Viva! okėi」が、移転再スタート
新橋駅西口の新橋駅前ビル1号館の1階に、バイザグラスで楽しむナチュラルワイン専門のイタリアン酒場「Viva! okėi」(okéi、東京都港区、代表取締役:片寄雄啓氏)が7月20日に移転オープンした。常連客が立ち上げたクラウドファンディングの応援プロジェクトで閉店決定から一転し移転し再生を果たした。
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28席で月商400万円の繁盛店だった前「Viva! okėi」も客足が戻らず状況は悪化
新橋駅前ビル1号館から路地を挟んだ以前の場所に2018年9月にオープンした前「Viva! okėi」。現店長でソムリエの武田知世氏と現シェフの外川絵里香氏が仕切る店は気軽に立ち寄れるイタリアンとして新橋のオフィスワーカーが集う人気店だった。運営するokéi(東京都港区、代表取締役:片寄雄啓氏)は「Viva! okėi」をはじめ2012年9月に開業の「Pizzeria Terzo okei」。2019年6月には「居酒屋おけい屋」。さらには3月にもフレンチ酒場「ボロボロオケイ」を出店。4店鋪を新橋でドミナント展開する順調な経営だった。ところが世界を一変させたコロナ禍で片寄氏の会社も例外なく打撃を受けた。緊急事態宣言に伴う外出自粛中は社員の安全も考慮して全店を一時休業したが、一方でネットのワインショップやTシャツの通販も始めた。また営業再開後は時間短縮に従いながらテイクアウトなど出来る限りの策を講じながら対応してきたという。しかし緊急事態宣言解除後もオフィスワーカー達の足は新橋の飲食街から遠のいた。28席で月商400万円の繁盛店だった前「Viva! okėi」も客足はなかなか戻らず状況は悪化の一途。福利厚生を充実を目指し、社員の働きがいや生活を尊重する片寄氏は苦難の中でも減給することもなく今夏も賞与も出した。しかし7月に入ってからも状況は改善するどころか会社の存続危機もリアルになってきたという。そこで会社の中でも50万円を越える家賃などの諸経費が重くのしかかる「Viva! okėi」の閉店を決めた。再開のない閉店と社員に伝えたのは7月の初頭の頃だった。
ショップカラーのブルーとノレンに書かれたコピーが際立つファサード。思わずに店に吸い込まれるような文言が魅力的だ
そんな閉店の話を聞いた知人から突然にクラウドファンディングによる応援プロジェクト立ち上げの申し出があったという。片寄氏の前職の広告代理店時代から親交があり前「Viva! okėi」にも来店していた人物だ。当初は戸惑いも有り閉店の意志が強かった片寄氏だったが、応援プロジェクトに賛同してくれた74人の思いが詰まった170万円の金額の尊さを真摯に受け、移転再開を決心した。以前の店鋪の譲渡先は困難を極めたが移転先の物件は意外にもすんなりと決まったのだ。地下に「居酒屋 おけい屋」が入る目の前の新橋駅前ビルの1階という好立地。以前は1階、2階と分かれた物件だったが新店鋪は開放感のある入り易い角物件。居抜きの空間を自ら手を入れ内装を仕上げたという。
酒場感満載の店内。サザンオールスターズとサッカーの熱烈なファンの片寄氏の一端が垣間みれるインテリアだ
濁りやロゼ、オレンジもいい感じ、愛情いっぱい育てられた葡萄たち
新生「Viva! okėi」はナチュラルワインを専門としたイタリアン酒場。1杯だけでも気軽に飲めるようにバイザグラス(100ml 640円〜)で常時20種類から30種類までもの豊富な数を揃えている。自ら飲んで美味しいと実感するナチュラルワインだけに絞り込こんだ。店頭のノレンに書かれた「濁りやロゼ、オレンジもいい感じ。愛情いっぱい育てられた葡萄たち。個性派も優等生もいるのが楽しい。」難しい知識やうんちくなどに捕らわれずに一人でも多くの人にその魅力をアピールする。「ワインは生産者の顔が見えるイタリアを中心に銘柄を固定せずに常時リフレッシュしている」と店長の武田氏。グラスに加えてデキャンタ(2660円〜)、ボトル(3480円〜)でも提供(スパークリングは省く)する。「ハイボール」(480円)や「生レモンサワー」(600円)もあるのでワイン好き以外にも敷居は低い。
奥左より時計廻り。「とりそぼろとクリームチーズのタルタル」。「しょうがと赤エビのペペロンチーニ」。「ゴーヤと新しょうがのピクルス」。「人参としょうがのシリシリ」
壁を飾るように貼られた料理名を書いた多数の半紙が酒場感を盛り上げる。料理を担当するのはホテルなどで修行を重ねた外川シェフ。旬の素材なども取り込み定番のイタリアンからワインのアテとなる創作系までガッツリ系からツマミまで30〜40種類と多彩だ。なかでも得意なのは10種類以上を揃えるショートパスタをはじめとしたパスタ料理。ある限りの素材でお好みオーダーに応えてくれる。「とりそぼろとクリームチーズのタルタル」(600円)。「ハツと木の子のガーリックバター」(900円)。「ラザニア」(900円)などが楽しめる。
濁りのワインなどその日おすすめのワイン達の一部。手前は外川シェフ自慢のショートパスタの種類
現場のトップから離れてオーナーの顔を消していくという
ソムリエでチーズプロフェショナルの黒井氏は現在子育て中で基本はテレワーク。ワインのネットショップ業務などを担当するという。片寄氏は飲食業界の課題でもある結婚や出産で会社を辞めざる得ない女子の受け皿となるテレワークなどの仕事場造りにも積極的に取り組んでいる。また社員の積極性や自主性のために現場を任せ、さらには彼らの手による新規出店も見据える。そんな片寄氏が新しい事業として取り組むのが障害者のための施設造りやその働き場造りだ。きっかけはコロナ禍で困窮する親交のある障害者施設関係者からの話だった。先々にはお弁当工房などを手掛け「食」を中心に社会に関わり、循環するような形を目指すのだ。現場のトップから離れてオーナーの顔を消していくという片寄氏。今後は1スタッフとして店頭に立ちながら社員の成長をサポートする事に力を入れる。
(取材=にしやま とみ子)
(取材=にしやま とみ子)
左より代表の片寄雄啓氏。中央はシェフの外川絵里香氏。右が店長でソムリエの武田知世氏
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