更新日: 2019年12月27日
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伝説の立ちそば店『港屋』が六本木に降臨!“10年先を行く”新しいそば体験とは

そば好きなら知らないものはいない、日本一行列のできる立ち食いそば店いわれた『港屋』。2019年の2月に突如閉店した伝説のお店が、メルセデス・ベンツとの共演で2019年12月26日(木)に六本木に復活することになった。かつて、立ち食いそば店に新風を吹き込んだ『港屋』の最新のそばはどんなものなのか、オープン初日に取材を試みた(2019年12月27日公開)

東京ソバット団
本橋隆司=美味い立ち食いそばを求めて西へ東へ...

『港屋』の肉そば最新作が味わえる『Minatoya 3』が六本木にオープン

まずは写真をじっくり見てもらいたい。これが『港屋』の創業者 菊地剛志さんが『Minatoya 3』のために生み出した「Minatoya3 Vision “Mercedes-AMG Atatakai-Nikusoba”」(1200円)だ。

新・肉そばは“港屋イズム”を踏襲しつつ大幅にバージョンアップ

そばとは思えぬ黄色い麺は、しっかりとしたコシと、ツユのよく絡む適度なざらつきを持つ、つけそばにドンピシャな作り。どう見てもそばには見えないのだが、食べてみるとはっきりと中華麺とは違う風味で、なんというかそばなのだ。これはまさに、新しい「そば」なのである。
それに合わせるツユは、『港屋』のそれのように、ラー油の加えられた甘みの強いもの。しかし黒胡椒と花山椒が新たに加わっていて、スッキリと食べられる。驚くのはそのバランスで、個性の強い食材が組み合わせられているにもかかわらず、すべてがうまく調和している。
もちろん、肉もたっぷり。『港屋』の「「働く人達にお腹いっぱい食べてもらいたい」というコンセプトは、引き継いでいるようだ。

『Minatoya 3』は『港屋』の復活ではなく新たな一歩

これまでにない革新的なそばであり、しかも、それがうまい。菊地剛志さんは「肉そば」でそばを変えたが、この新メニューでまたそばを変えようとしている。風変わりなメニュー名も、そのあらわれだろう。

今回の『Minatoya 3』のオープンを、『港屋』の復活ととらえる人も多いだろうが、これは復活ではなく、新たな一歩と考えるべきだろう。この革新的なそばで、菊地さんはなにをやろうとしたのだろう? ご本人に話をうかがってみた。
ご存知のように、『港屋』の「肉そば」は多くのフォロワーを生み出し、「肉そば」自体をひとつのジャンルにまで押し上げた。今回の「Minatoya3 Vision」は、それらに対するアンサーなのかと思いきや、そういうことではないらしい。

菊地さん「もともと、ふだんは他のそばを食べませんから。このメニューはあくまで自分の中から生まれた、表現のひとつなんです。私がなにをやりたいかというと、そばを売りたいわけではなく、文化を作りたいんです」
菊地さんは現在、株式会社KIKUCHI Art Galleryの代表を務め、美術品などのディレクションをしている。この「Minatoya3 Vision」も、アート同様、自分の中から生まれた作品のひとつであり、なにかを意識して作ったものではないのだ。

「10年先をいく」、想像もしなかった新しいそば体験を

菊地さんは今回の試みが、「10年先をいっている」ものだという。提供しているそばもそうだし、店舗がメルセデス・ベンツが運営するブランド情報発信拠点『Mercedes me』に隣接しているというのも、今までにはない発想だ。乃木坂にあるメルセデスにそばを食べに行く、という行動自体が、なんだか予想もしなかった新しさなのだ。
ここまで読んで、敷居が高いと感じた人も多いだろう。しかし、菊地さんは今回の試みで、「いろいろな扉を開いていきたい」と言い切る。そして店舗の入り口には、「Dear“Mercedes&Minatoya 3”Friends!! Thank you for coming Today」と書かれている。新しいそばを、さまざまな人に食べてもらいたい、というのは、まごうことなき菊地さんの本音なのだ。
2002年のオープン時、今までにない革新的なそばだった『港屋』の「肉そば」は、今では広く広まり、カップ麺でもその影響がうかがえる商品は多い。この「Minatoya3 Vision “Mercedes-AMG Atatakai-Nikusoba”」が与えたインパクトは、今後10年、どのように作用していくだろうか。ともかくも、『Minatoya 3』を、一度、体験しておくことをおすすめする。
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本橋隆司=美味い立ち食いそばを求めて西へ東へ。バッと行ってバッと食ってバッと帰る東京ソバット団の団長。そば以外にもフリーの編集、ライターとしてウェブなどで仕事中。近著『立ち食いそば大図鑑』(スタンダーズプレス)、FBページ「https://www.facebook.com/tokyosobatdan/」

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