更新日:
2024年05月30日
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※※閉店※※川口に『鯨食堂』あり!昭和遺産グルメの代表「クジラ肉」を大衆食堂で
鯨を売りにしている飲食店はなくはないが、鯨づくしの大衆食堂となるとこの店の他には聞いたことがない。川口駅から車で10分ほど、足立区との境にあたる新芝川の手前にある『鯨食堂』は北海水産株式会社という肉の卸業者が営む、鯨をメインに扱う大衆食堂。いまでは鯨食文化を今に伝えるアンテナショップといっても過言ではない重要な食堂だ。(2019年12月29日公開)
- 刈部山本
- ロードサイドのローカルチェーンから、場末の激...
川口市と足立区の境、トラック行き交う工場街にポツンと『鯨食堂』
埼玉県川口市、もうすぐ足立区という境。「北足立市場」も近く、トラックの交通量が多い「領家工場街」の一角に、食肉工場が散見できるエリアがある。
道路沿いに突如現れる鮮やかな水色の建物、入り口の上に控えめに書かれた手書きの屋号、ここが『鯨食堂』。駐車場も広く取られ、ドライバーにもありがたい感じだ。
中に入ると、市場の食堂といった雰囲気で、長テーブルにパイプ椅子が並べられ、妙にまったりとした空気が流れている。
ここは北海水産株式会社という肉の卸業者が営む飲食店で、『鯨食堂』という名の通り鯨をつかったメニューが充実している。令和になった今では珍しい専門店だ。
ここは北海水産株式会社という肉の卸業者が営む飲食店で、『鯨食堂』という名の通り鯨をつかったメニューが充実している。令和になった今では珍しい専門店だ。
昭和中期の給食のご馳走。鯨といえば「竜田揚げ」だろう
昭和中期を学校で過ごしたひとにとって給食の思い出として上げられることが多い鯨料理といえば「竜田揚げ」ではないだろうか。
『鯨食堂』では2〜3センチほどの竜田揚げが10個ほど、それにご飯と味噌汁がついた「竜田揚げ定食」が700円。
『鯨食堂』では2〜3センチほどの竜田揚げが10個ほど、それにご飯と味噌汁がついた「竜田揚げ定食」が700円。
衣と揚げたときの香ばしさに隠れているのか、独特の匂いはほとんどしない。
食べてみると鯨なので脂は少なく淡白な味わいだが、下味の強めな塩気がいい塩梅でパクパク食べ進んでしまう。ジャンクなのにどこかヘルシーに感じるのは、鯨肉だとわかっているからかもしれない。
食べてみると鯨なので脂は少なく淡白な味わいだが、下味の強めな塩気がいい塩梅でパクパク食べ進んでしまう。ジャンクなのにどこかヘルシーに感じるのは、鯨肉だとわかっているからかもしれない。
鯨肉っぽさを存分に味わいたいなら「ステーキ」だ
こちらは「鯨ステーキ定食」(700円)。
一口大にカットされ香ばしく焼かれた鯨肉が、10切れないくらい。厚さは5ミリほどあって噛みごたえがありそうだ。
一口大にカットされ香ばしく焼かれた鯨肉が、10切れないくらい。厚さは5ミリほどあって噛みごたえがありそうだ。
噛むと、動物の肉喰ってるなー、という押し戻してくるような弾力と食感。味は、他の肉にはない鯨独特の風味が全面に押し出している。
といっても、鯨に馴染みのない若い世代には伝わらないだろうが、とにかく「これぞクジラ肉!」といった、シンプルな調理法ならではの味に仕上がっている。
といっても、鯨に馴染みのない若い世代には伝わらないだろうが、とにかく「これぞクジラ肉!」といった、シンプルな調理法ならではの味に仕上がっている。
「メンチカツ」!?これは馴染みがないぞ
壁の提示に「クジラメンチカツ」なる見慣れぬメニューを発見。単品400円とのことなので頼んでみたら、なかなかの大きさのフライが2個も出てきた。
少々厚めの衣を噛みしだくと、中の玉ネギの甘みが口いっぱいに広がる。
クジラ肉のクセは皆無に等しい、玉ネギが匂い消し的な効果を発揮しているようだ。
ホクホクとしたミンチ肉に玉ねぎと衣という3種の異なる甘みがひと所に閉じ込め混ざり合う味わいはまさに新感覚!
クジラのミンチ肉の可能性を感じさせる一品だ。
クジラ肉のクセは皆無に等しい、玉ネギが匂い消し的な効果を発揮しているようだ。
ホクホクとしたミンチ肉に玉ねぎと衣という3種の異なる甘みがひと所に閉じ込め混ざり合う味わいはまさに新感覚!
クジラのミンチ肉の可能性を感じさせる一品だ。
『鯨食堂』は気軽に鯨食文化に触れることができる貴重な大衆食堂だ
クジラ肉と聞くと、オジサンの郷愁の食べ物というイメージが強いかもしれない。
とくに給食などで食べる機会のなかった40代以下の世代からは、美味しくないんじゃないかとか、ともすればゲテモノのように思われているかもしれない。
でも、そんな若い世代にこそ、一度でいいからクジラ肉を食べてみてほしい。そしてそんなひとには、リーズナブルに楽しめる『鯨食堂』はピッタリだ。『鯨食堂』は鯨食文化のアンテナショップである。
場所が場所ともいえなくないが、わざわざ来る価値はあると思う。
とくに給食などで食べる機会のなかった40代以下の世代からは、美味しくないんじゃないかとか、ともすればゲテモノのように思われているかもしれない。
でも、そんな若い世代にこそ、一度でいいからクジラ肉を食べてみてほしい。そしてそんなひとには、リーズナブルに楽しめる『鯨食堂』はピッタリだ。『鯨食堂』は鯨食文化のアンテナショップである。
場所が場所ともいえなくないが、わざわざ来る価値はあると思う。
※表示価格はすべて税抜です。
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- 刈部山本
- ロードサイドのローカルチェーンから、場末の激渋酒場まで。街の裏側にひそみ、その土地ならでは文化に酔う、郊外型路地裏系大衆食ライター。著書『街道のグルメ』辰巳出版 『東京「裏町メシ屋」探訪記』光文社知恵の森文庫|ブログ「デウスエクスマキな食堂」|Twitter @kekkojin
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