『おぐら 本店』は宮崎駅から徒歩の場合は10分少々。デパート「山形屋」の裏手から入ると早いようです。

入ってすぐに見える入り口は出口専用。この扉からは入れないので、建物を周りこむように進みます。

お店を訪れたのは平日の13時過ぎころでしたが、何組か並んでいました。

入り口横にメニューが貼ってありますが、これは店内に置いてあるメニューと同じもの。
行例ができているものの、比較的回転が早いようで、次々と店内に案内されます。
お店は実は2階建て。席数としては90名以上座れるそう。
待ち時間にメニューを決められるためか、入店してすぐにメニューを注文する人が多い印象を受けました。
もちろん「チキン南蛮」を注文します。

「チキン南蛮」ライス付きで1,100円（税込）
揚げたてで甘酢タレにつけられた鶏肉と、鶏肉と同量なんじゃないか？　と思わせるほどたっぷりのタルタルソース。これぞまさに「チキン南蛮」のイメージ通りです。

タルタルたっぷりでいただくと、揚げてから甘酢タレに漬けられたチキンが全く冷めていない事に驚きました。
タレも温めているのだと思います。そのため、胸肉を揚げているのに柔らかな食感でいただくことができます。
甘酢も砂糖と酢だけの直線的な風味ではなく、野菜のエキスが染み込んでいるような奥深さを感じました。

「チキン南蛮」の付け合せは、キャベツの千切りとスパゲッティ。
このスパゲッティがチキン南蛮の邪魔をしない絶妙な具合に仕上げられています。
ケチャップを絡めて軽く炒めてあるので、味がチキンに移りにくくなっているのです。
そして、味も落ち着く「なつかしい喫茶店のスパゲッティ」な感じになっています。

これまでに色々な場所で、様々な「チキン南蛮」を食べてきたからか、元祖の味ということで感動はしたものの、驚くほどのインパクトはなかったのが正直なところ。
だったのですが、取材から数日経ちもう一度「おぐらのチキン南蛮」が食べたくなっていることに気づきました。
これこそが、元祖の元祖たる所以というか、「元祖の味だから」と一度で満足するのではなく、普通に生活の中に溶け込んで何度も食べたくなるのです。

橘通り側からだと、建物の間の路地の先に『おぐら本店』があります。