更新日:
2018年09月12日
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板橋区役所前から板橋区は変わっていくクールローカルで魅せる「鶏と酒 かんろく」
板橋区役所前駅と大山駅は徒歩で10分ほど離れていて、徒歩圏内にある二つの駅だが、商圏としては、それぞれ独立しており互いを行き来する人の数は決して多くはない。そうした流れを変えるかもしれない店が環状6号線沿いに誕生した。それが3月17日にオープンした「鶏と酒 かんろく」だ。運営するのはAIYOクリエーション(東京都板橋区、代表取締役 長岡雅也氏)で、同店にとって3店舗の展開となる。
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環状六線沿いに突如として現れる、色気を感じさせるファサードに足を止める人が多い
今回の店舗は板橋区役所前だが、その他の2店舗は都営三田線・本蓮沼駅に店を構えている。板橋区と北区の境目にある本蓮沼は、大手チェーンの飲食店さえ数えるほどしかなく、魅力的なマーケットとは言い難い。そこを切り拓いたのが同社の運営する「中仙酒場 串屋さぶろく」と「中仙ちび酒場 ちびろく」だ。“行きたくなる店”をコンセプトに掲げて、人の流れを変えるとともに、エリア全体の魅力も格段に高めた。今回、そこで得たノウハウを活用しながら、板橋区役所前という新たなマーケットの開拓に挑む。その背景について、長岡氏はこう話す。「板橋区役所前駅と大山駅は、ともに飲食店の多いエリアですが、その間にはほとんど店がありません。ただ居酒屋には街を変える力があります。ちょうど中間地点に出店した『鶏と酒 かんろく』は、二つのエリアを結ぶ橋渡し的なポジションを担えるでしょう。飲食店の空白地帯を盛り上げていくことで、橋区役所前と大山をひとつの大きなマーケットにしていきたいですね」。
店内はカウンター席とテーブル席のほかに個室も完備。壁面の絵も独特のインパクトを放つ
そもそも長岡氏は、18歳のころ飲食の世界に飛び込んだ。すし店の門を叩いて、8年もの間、職人として経験を積んだが、独立した自分の姿をイメージできず別の道を選ぶ。その後、学校給食の調理員を経て、宅配すし店の店長に就任。この時、いったん飲食店の現場から離れたからこそ、その魅力に改めて気がつく。そして30歳であった氏は、35歳までに第一号店をオープンさせようと決めて、飲食店経営者への道を歩み出す。ビジョンを実現するため「鳥ばか一代」などでの修行を経験し、2010年11月に「中仙酒場 串屋さぶろく」をオープンさせた。独立までの道のりを振り返って、氏は「確かに遠回りをしたと感じることもあります。ただ振り返ってみると、それぞれのステージで調理技術や衛生管理、マネジメントなどと、経営で必要なスキルを身に付けることができました。私はたくさんの人が一緒に料理を食べる空間が大好きです。お客さまの笑顔で私たちが笑顔になり、私たちの笑顔でお客さまがさらに笑顔になる。そんな楽しい雰囲気に溢れる店を作っていきたいと思っています」と語る。
「葱間」と「レバー」、「つくね」などの焼鶏は、好みに応じて山椒・七味・フランス塩をかけて食べると、さらに味が引き立つ
「鶏と酒 かんろく」の看板メニューは「鶏の丸揚げ」と「焼鶏」、「鶏刺身」の3つである。「鶏の丸揚げ」は、600グラムものボリュームがある「大山どりの丸揚げ(半身)」(980円)と仕入れ状況によって提供している「限定 大山とりの背すじ揚げ」(580円)が並ぶ。また「焼鶏」は「葱間」(180円)や「ソリレス」(180円)、「やげん」、「油壺」(150)円など15種類以上のメニューがラインアップされている一方、「鶏刺身」は「もも刺」(680円)や「ささみ刺」(680円)、「砂肝昆布締め」(580円)、「レバー刺」(580円)などが揃う。ドリンクについては、日本酒や焼酎、ワインに力を入れており、“国産”に強いこだわりを持ったメニュー構成になっている。中でも日本酒は「せせり」や「むね肉」、「砂肝」など、部位ごとに相性の良い銘柄をメニュー表に記載しており、同店オリジナルの提案を行う。この他にも、瀬戸田レモンを使用した「丸ごとレモンサワー」(580円)なども見逃せない。
2~3人でシェアしても十分なボリュームを誇る「大山どりの丸揚げ(半身)」(980円)。柔らかい肉質でサッパリとしているが、深い味わいも感じられる
今後の展開について、長岡氏はこのように話す。「どのようにして地域に店を定着させていくか。まずは、そこに力を入れてやっていくつもりです。居酒屋は地域に愛されてこそ存在することができます。料理やお酒は提供するのは、あくまでも方法の一つに過ぎません。地元の方々に長く愛される場所にすることで、当店から板橋をさらに元気にしていきたいと考えています」。一軒の魅力的な飲食店が多くの人の心をひきつけて、だんだんと流れが変化していく。今、板橋が大きく変わろうとしている。
(取材=三輪 ダイスケ)
(取材=三輪 ダイスケ)
代表取締役の長岡雅也氏と、同店のスタッフのみなさん。強い結束が、同店の活気ある雰囲気を作っていく
【店舗情報】
店名:鶏と酒 かんろく
住所:東京都板橋区板橋2-65-5
アクセス:都営三田線・板橋区役所前駅から徒歩3分
電話:03-6915-5436
営業時間:11:30〜23:00
定休日:不定休
坪数客数:22.5坪・45席
客単価:3200円
運営会社:株式会社AIYOクリエーション
オープン日:2017年3月17日
店名:鶏と酒 かんろく
住所:東京都板橋区板橋2-65-5
アクセス:都営三田線・板橋区役所前駅から徒歩3分
電話:03-6915-5436
営業時間:11:30〜23:00
定休日:不定休
坪数客数:22.5坪・45席
客単価:3200円
運営会社:株式会社AIYOクリエーション
オープン日:2017年3月17日
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