更新日:
2021年02月28日
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「朱華園」復活祈願!尾道ラーメンのルーツを紐解いてみた
80年以上の歴史をもつ「尾道ラーメン」。全国的に有名になったのは、ある珍味メーカーのおかげだった。——ラーメン好きの間でもたびたび論争が巻き起こる「ラーメンの定義」。国民食とも言われるのにその定義は未だにあいまい。この連載では、そんなラーメンをあらゆる角度から紐解いていきます。
- 山川大介
- 大阪出身の自称ラーメン戦士。食べ歩きは10年...
もともと尾道ラーメンは白く濁っていた
「尾道ラーメン」その歴史は約80年以上と、数あるご当地ラーメンの中でもかなり古い。
1928年頃、中国福建省からやってきた張氏が青竹で麺を作り、チャルメラを吹きながら「支那そば」を売り歩いたのが「尾道ラーメン」のはじまりと言われている。
「尾道ラーメン」で最も有名な店といえば『朱華園』である。
創業者は台湾出身の朱阿俊(しゅうあしゅん)という人物だ。
尾道といえば造船の街。
戦前、大陸から渡った大勢の人々が造船業に従事しており、朱阿俊もその1人だった。
戦争が終わって造船業が衰退し、職を失った朱阿俊は屋台で「中華そば」を売り始める。
朱阿俊の作る「中華そば」は人気を呼び、その後『朱華園』という名前で尾道に店を構えた。
当時の「中華そば」は牛骨と豚骨でとったスープで、白く濁っていた。
1960年頃から「ラーメン」という名称とともにレシピが広まり、『朱華園』のスープも鶏ガラをベースに、尾道ならではの瀬戸内の小魚でダシを合わせ透き通ったものになった。
このスープが「尾道ラーメン」の主流となる。
1928年頃、中国福建省からやってきた張氏が青竹で麺を作り、チャルメラを吹きながら「支那そば」を売り歩いたのが「尾道ラーメン」のはじまりと言われている。
「尾道ラーメン」で最も有名な店といえば『朱華園』である。
創業者は台湾出身の朱阿俊(しゅうあしゅん)という人物だ。
尾道といえば造船の街。
戦前、大陸から渡った大勢の人々が造船業に従事しており、朱阿俊もその1人だった。
戦争が終わって造船業が衰退し、職を失った朱阿俊は屋台で「中華そば」を売り始める。
朱阿俊の作る「中華そば」は人気を呼び、その後『朱華園』という名前で尾道に店を構えた。
当時の「中華そば」は牛骨と豚骨でとったスープで、白く濁っていた。
1960年頃から「ラーメン」という名称とともにレシピが広まり、『朱華園』のスープも鶏ガラをベースに、尾道ならではの瀬戸内の小魚でダシを合わせ透き通ったものになった。
このスープが「尾道ラーメン」の主流となる。
『朱華園』600円(税込)※2019年8月1日時点で長期休業中
現在の「尾道ラーメン」のスタンダードは、醤油ベースのスープに細めの平打ち麺を合わせ、トッピングに豚の背脂と長ねぎを乗せるスタイルだ。
最大の特徴はミンチ状にした大粒の背脂。
油で揚げたりネギで香り付けしたりすることで、店ごとの個性が生まれる。
さっぱりした醤油スープにコクを添える「尾道ラーメン」の重要なパーツだ。
最大の特徴はミンチ状にした大粒の背脂。
油で揚げたりネギで香り付けしたりすることで、店ごとの個性が生まれる。
さっぱりした醤油スープにコクを添える「尾道ラーメン」の重要なパーツだ。
尾道ラーメンの名付け親は珍味メーカーだった
ここまで普通に「尾道ラーメン」という言葉を使ってきたが、1990年代に入ってからだ。1993年、福山市鞆の浦の珍味メーカー『阿藻珍味(あもちんみ)』が、お土産用に「尾道ラーメン」という名称を付けてラーメンを販売する。
当時まだ「尾道ラーメン」という言葉はなく、どの店も「ラーメン」または「中華そば」と表記していた。
商品は爆発的にヒット。おかげで「尾道ラーメン」という言葉が全国に知られる大きなきっかけとなった。
今でも『阿藻珍味』の「尾道ラーメン」は、年間200万食が食べられている人気商品だ。
老舗が味を進化させ、珍味メーカーが広めた「尾道ラーメン」。
これもまたラーメンだ。
当時まだ「尾道ラーメン」という言葉はなく、どの店も「ラーメン」または「中華そば」と表記していた。
商品は爆発的にヒット。おかげで「尾道ラーメン」という言葉が全国に知られる大きなきっかけとなった。
今でも『阿藻珍味』の「尾道ラーメン」は、年間200万食が食べられている人気商品だ。
老舗が味を進化させ、珍味メーカーが広めた「尾道ラーメン」。
これもまたラーメンだ。
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- 山川大介
- 大阪出身の自称ラーメン戦士。食べ歩きは10年目を迎えました
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