更新日:
2024年07月05日
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日本で唯一のトーゴ料理店・赤坂『エコ ロロニョン』の料理は驚くほど洗練されていた!
赤坂の『エコ ロロニョン(EKO lolonyon)』は日本で唯一のトーゴ料理専門店。トーゴ料理と言われても普通はピンとこないと思いますが、どの料理もフレンチの影響色濃い洗練された上品な味わいで、世界の広さを思い知らされるばかりなのです。——日本の日常に溶け込んだ異国の料理店を訪ねる連載『辺境食堂』です。(2020年3月18日公開)
- 熊崎敬
- サッカーを中心に取材、執筆を続けるスポーツラ...
赤坂『エコ ロロニョン』は日本唯一のトーゴ料理専門店
韓国レストランがひしめく赤坂は、実は東南アジアやヨーロッパ、南米の飲食店も軒を連ねる東京屈指のエスニックタウン。
その中でも異彩を放つのが『エコ ロロニョン(EKO lolonyon)』。看板のとおり「日本で唯一のトーゴ料理」が味わえる店なのだ。
ここでみなさんは思ったはずだ。
「で、トーゴってどこよ?」と。
トーゴは西アフリカ、ギニア湾に面した南北に細長い国。
東北6県とほぼ同じ面積に630万人、40以上の人種が暮らしている。
ちなみに私は、トーゴの隣国ガーナに1カ月ほど滞在したことがある。
しかし、ナイジェリアやコートジボワールといった大国ひしめく西アフリカで、トーゴはとても小さな国。ほとんど気にしたことがなかった。
しかし『エコ ロロニョン』に来て、私は認識を大いに改めることになった。
すごいよ、トーゴ! この国には、彩り豊かで奥深い食文化が根づいていたのだ。
その中でも異彩を放つのが『エコ ロロニョン(EKO lolonyon)』。看板のとおり「日本で唯一のトーゴ料理」が味わえる店なのだ。
ここでみなさんは思ったはずだ。
「で、トーゴってどこよ?」と。
トーゴは西アフリカ、ギニア湾に面した南北に細長い国。
東北6県とほぼ同じ面積に630万人、40以上の人種が暮らしている。
ちなみに私は、トーゴの隣国ガーナに1カ月ほど滞在したことがある。
しかし、ナイジェリアやコートジボワールといった大国ひしめく西アフリカで、トーゴはとても小さな国。ほとんど気にしたことがなかった。
しかし『エコ ロロニョン』に来て、私は認識を大いに改めることになった。
すごいよ、トーゴ! この国には、彩り豊かで奥深い食文化が根づいていたのだ。

店内に一歩足を踏み入れると、そこはアフリカ。木彫りのお面や楽器などが私たちの目を楽しませてくれる。
その中でも目を引くのが、窓辺に並んだビール瓶の数々。
その中でも目を引くのが、窓辺に並んだビール瓶の数々。
トーゴは知る人ぞ知るビールの名産地

「へえ。これ全部、トーゴのビールなんですか」とたずねると、横綱・白鵬が大好きだというオーナーシェフのエコさんが教えてくれた。
「トーゴはかつてフランスの植民地だったけど、ドイツ領だった時代もあるんだ。そのときにドイツ人がビールを持ち込んだ。だからトーゴはビールが豊富で、アフリカでもビールがおいしい国として知られているんだ」
なるほど。
食を通じて世界を知る。これもまた「辺境食堂」の醍醐味。
「トーゴはかつてフランスの植民地だったけど、ドイツ領だった時代もあるんだ。そのときにドイツ人がビールを持ち込んだ。だからトーゴはビールが豊富で、アフリカでもビールがおいしい国として知られているんだ」
なるほど。
食を通じて世界を知る。これもまた「辺境食堂」の醍醐味。

アフリカの空気に慣れてきたところで、トーゴ名物2品をオーダー。
エコさんに勧められ、「アジデジとフフ」と「アグルーザ・ダボドラフォ・ピノ」をいただくことに。
こうやって名前を書いても、よくわからないと思うので、まずは写真を見てほしい。素焼きの器も含めて、アフリカン・テイスト満点! 食欲がわいてくる。
エコさんに勧められ、「アジデジとフフ」と「アグルーザ・ダボドラフォ・ピノ」をいただくことに。
こうやって名前を書いても、よくわからないと思うので、まずは写真を見てほしい。素焼きの器も含めて、アフリカン・テイスト満点! 食欲がわいてくる。
「灼熱の大地」のイメージを覆す、上品な料理の数々

▲「アジデジ」2,350円(税別)
「アジデジ」はラム肉のピーナッツ・チリソース。これに「フフ」と呼ばれる、ヤム芋を蒸してこねたモチのようなものをつけていただく。

▲「アジデジ」についてくる「フフ(ヤム芋のお餅)」。ほかに「アポロ(トーゴ蒸しパン)」、「アクメ(トウモロコシのお餅)」、「ライス」が選べる
つきたてのフフは、温かくてほんのりした甘み。ピリ辛でコクと甘みのある、ピーナッツソースとの相性が素晴らしい。じっくり煮込まれた、ラム肉の味わいにため息が出る。
トーゴ人の一番人気というのも、なんだかわかる。
トーゴ人の一番人気というのも、なんだかわかる。

▲「アグルーザ・ダボドラフォ・ピノ」2,500円(税別)
もう一品の「アグルーザ・ダボドラフォ・ピノ」は、骨付きポークにトマトソースで煮たキャッサバ芋を添えたもの。
こちらは濃厚なトマト風味のポークと、つぶつぶしたキャッサバの食感がとても新鮮。あっという間に完食した。
こちらは濃厚なトマト風味のポークと、つぶつぶしたキャッサバの食感がとても新鮮。あっという間に完食した。
アフリカの大地の恵みとフレンチの技の融合

▲唐辛子ベースのエコさん特製スパイス。どの料理にも良くあう
エコさんによると、トーゴ人は主食と料理の組み合わせに強いこだわりがあるのだとか。
主食となるのは、フフとなるヤムやキャッサバといった芋類とトウモロコシ。ヤム芋は日本の長芋に似ていて、キャッサバ芋はタピオカの原料としても知られる。どちらも栄養価がとても高い。
こうしたアフリカならではの主食とタッグを組むのは、スパイスたっぷりのソースや煮込み。こちらはクリーミーで、とても上品な味わい。というのもトーゴ料理は、旧宗主国フランス料理の影響を色濃く受けているからだ。
そう、トーゴ料理は、アフリカの大地の恵みと芸術とも呼ばれるフレンチのソースの融合なのだ。
主食となるのは、フフとなるヤムやキャッサバといった芋類とトウモロコシ。ヤム芋は日本の長芋に似ていて、キャッサバ芋はタピオカの原料としても知られる。どちらも栄養価がとても高い。
こうしたアフリカならではの主食とタッグを組むのは、スパイスたっぷりのソースや煮込み。こちらはクリーミーで、とても上品な味わい。というのもトーゴ料理は、旧宗主国フランス料理の影響を色濃く受けているからだ。
そう、トーゴ料理は、アフリカの大地の恵みと芸術とも呼ばれるフレンチのソースの融合なのだ。
フレンチもイタリアンも作れるけど、やっぱり祖国の味で勝負したい

ランチ営業がひと段落すると、ジャンべと呼ばれる太鼓を陽気に叩き始めたエコさん。
食後のコーヒーをいただきながら談笑してると、『エコ ロロニョン』の味の秘密が明らかになった。
祖国トーゴにいたころから、エコさんは敏腕シェフとして知られ、大統領一家のために腕を振るったこともあるという。コートジボワールやガーナでも働いてさらに腕を上げ、今度は神楽坂のフレンチの名店に引き抜かれたのだ。
「トーゴ料理はもちろん、フレンチもイタリアンもできるよ。でもね、ぼくはやっぱり子どものころから親しんできた、祖国の味で勝負したい。そう思ってたくさんの店を掛け持ちしてお金をためて、ここに自分の店を出したんだ」
現地のミナ語で「エコさんの素晴らしい愛」を意味する『エコ ロロニョン』。格調高く、多様性に満ちたエコさんのトーゴ料理は、今日も世界中のグルメを魅了してやまないのだ。
食後のコーヒーをいただきながら談笑してると、『エコ ロロニョン』の味の秘密が明らかになった。
祖国トーゴにいたころから、エコさんは敏腕シェフとして知られ、大統領一家のために腕を振るったこともあるという。コートジボワールやガーナでも働いてさらに腕を上げ、今度は神楽坂のフレンチの名店に引き抜かれたのだ。
「トーゴ料理はもちろん、フレンチもイタリアンもできるよ。でもね、ぼくはやっぱり子どものころから親しんできた、祖国の味で勝負したい。そう思ってたくさんの店を掛け持ちしてお金をためて、ここに自分の店を出したんだ」
現地のミナ語で「エコさんの素晴らしい愛」を意味する『エコ ロロニョン』。格調高く、多様性に満ちたエコさんのトーゴ料理は、今日も世界中のグルメを魅了してやまないのだ。
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- 熊崎敬
- サッカーを中心に取材、執筆を続けるスポーツライター。海外に出かけては草サッカー見物やスタジアム巡りに精を出している。著書に『サッカーことばランド』(ころから)、『カルチョの休日』(内外出版)など。趣味は草野球。 「FC ROJI」https://fcroji.com/
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