2022年3月10日（金）、東京駅直結の商業施設『東京ミッドタウン八重洲』2F、『ヤエスパブリック』に完全会員制のバー『221 TOKYO』がオープン。
『ヤエスパブリック』は、複数の飲食店が集まるパブリックスペース。カフェやラーメン店、ビアバーなど、個性豊かな飲食店が出店しています。

『221 TOKYO』は、たった4席しかない小さなお店。
本当にお店なのかどうかも怪しい「コンテナ」のような外観なので、普通であれば入ることを躊躇ってしまいます。

勇気を出して一歩入れば、お酒をゆっくり楽しめる空間になっています。
しかし中がどうなっているのかは、会員だけの秘密です！

『221 TOKYO』のコンセプトは“現代版スピークイージー”。
“スピークイージー”とは、禁酒法時代のアメリカで、人目の付かない場所でお酒を楽しめる酒場のことです。

『221 TOKYO』では、「隠れて特別なお酒を飲む」という優越感を“スピークイージー”に重ね、「完全会員制」をとっています。
お酒も、市場には流通していない希少価値の高い日本酒を中心に、クラフトビールやワイン、リキュールなど様々なものがラインナップしています。

皆さんが普段行くような「バー」では、好きなお酒を1杯ずつオーダーするのが普通。
しかし『221 TOKYO』では、ちょっと変わったシステム「FOCUS ON 221」方式でお酒が提供されます。

「FOCUS ON 221」とは、『221 TOKYO』が提案するお酒の楽しみ方。
最初の「2杯」と次の「2杯」は“飲み比べ”で、最後の「1杯」は単体で味わって欲しいお酒を提供します。

1杯ずつお酒のストーリーや特徴を説明してくれるのも嬉しいポイント。
「漠然と美味しい」ではなく、お酒に対する理解をしながら美味しさを楽しめるので、満足感も段違いなんです。

今回、『221 TOKYO』で提供されたのは「日本酒」の飲み比べ。
「FOCUS ON 221」スタイルで5杯の日本酒を体験してきました。

提供された最初のお酒は、どちらも「龍勢」のLIMITEDシリーズで、「特約店」という決められた酒屋でしか手に入らない希少なお酒です。

「龍勢 和みの辛口」と「龍勢 日々綽々」は同じ銘柄でも前者は八反錦、後者は山田錦と、お酒に使われている“お米の品種”が異なります。
飲んでみると、どちらも香りが穏やかで優しい印象があるお酒ですが......
口に含んだ際の香りの豊かさや酸味の強弱、余韻の長さなど、はっきりと違いを感じられました。

次の2杯は、「稲とアガベ」が造ったクラフトサケが提供されました。
「クラフトサケ」とは、日本酒の醸造過程で副原料を加えて造る新しいジャンルのお酒のこと。
クラフトビールやクラフトジンなどと同様に、小規模な醸造所で少量生産されているため大変希少なのです。

「稲とアガベ アガベシロップ」と「稲とアガベ DOBUROKU ササニシキ」は、同じ酒蔵が造る“清酒”と“濁酒”という正反対の組み合わせです。
前者は、フルーティーで華やかな香りとスッキリとした甘さや酸味。
後者は、濁酒ならではの米粒の食感に柔らかな旨みや甘み、そして余韻に残る牛乳のような風味がありました。

最後の1杯として登場したのは、蔵で熟成させた数種類の純米吟醸酒をブレンドした「月の井 純米吟醸」。
『221 TOKYO』のために造られているので、市場には一切出回っていないお酒です。
もちろん、飲めるのも『221 TOKYO』でだけ。こういった特別な日本酒に出会えるのも魅力なんです。

口に含むと、甘さと香ばしさが混ざったようなカラメルの香りや、熟成によって生まれたほどよく厚みのある旨味が感じられます。
そして、綺麗に消えていく余韻がとにかく素晴らしい！
どこをとってもバランスが良く、最後の1杯としてふさわしいお酒だと感じました。

『221 TOKYO』が提案する5杯のお酒を体験して特に感動した点は、お酒の持つ味わいに合わせて提供する順番がしっかり計算されていること。

今回提供されたお酒の系統は、最初の2杯は穏やかな辛口、次の2杯は華やかかつ主張が強め、最後が厚みのあるお酒でした。
最初と次の2杯を入れ替えてしまうと、お穏やかな辛口のお酒が華やかさに押されてしまいます。
2番目のお酒と最後のお酒を入れ替えると、今度は味わいのメリハリがなくなってしまうのです。

このように日本酒だけで楽しむための工夫によって、より一層美味しさに酔うことができました。

『221 TOKYO』で提供されているお酒は、無くなり次第別の銘柄に入れ替わります。
大変希少なお酒ばかりなので、出会いも「一期一会」。

お酒の情報は『221 TOKYO』公式Instagramで更新されるそうなので、気になる人はチェックしてみてください。

『221 TOKYO』のおつまみは、系列の焼かない焼肉店『29ON』が監修。
お酒のおともにぴったりな料理が多数ラインナップしています。

特に注目なのは、『221TOKYO』の社長が作る「和牛100%コンビーフ」を使ったおつまみ。
噛みしめると、脂の甘みと肉の旨味がジュワ〜と染み出します。
トッピングの有馬山椒と一緒に食べれば、痺れる辛さや爽快な風味がアクセントになって、より一層肉の旨味が引き立ちますよ。

ホロホロと柔らかく仕上げた「イベリコ豚の低温調理チャーシュー」は、イベリコ豚ならではの旨味たっぷりの赤身と、融点が低く口の中でとろける脂を楽しめます。

隠し味に小笠原味醂を使うことで、コク深い味わいもプラス。今回いただいた日本酒「月の井 純米吟醸」とも相性抜群でした。

『221 TOKYO』には8品の料理を楽しめる「コース」（5,000円/税込、ドリンク別）も用意。
食事もしっかりしたいという人も満足できるはずです。

『221 TOKYO』の個室の利用は予約が必要ですが、『ヤエスパブリック』の共通席なら予約ナシでOK。
どの席からでも『221 TOKYO』のお酒や料理を楽しめます。

おなじ「共通席」にいるのに、会員しか飲めない希少なお酒を味わえるという「優越感・背徳感」を味わうのもオススメ！

完全会員制バー『221 TOKYO』に行くには、会員になる必要があります。
会員登録すれば、『221 TOKYO』が提供する希少なお酒を「FOCUS ON 221」スタイルで楽しめたり、たった4席しかない個室バーを利用できるようになりますよ。

しかし『221 TOKYO』の会員募集は不定期で行われるため、いつでも会員になれるわけではありません。

『221 TOKYO』の会員になりたい！という人は、店頭に立っているスタッフに、尋ねてみてください！
運良く枠があいていれば、その場で会員登録することができるかもしれませんよ。

『221 TOKYO』の会員様は、会員券の「会員特典欄」にある予約ボタンから閲覧できる「221TOKYO 予約サイト」より予約が可能です。
予約のキャンセルは、来店予定7日前までは「ご予約確認ページ」上で可能です。
来店予定日まで7日未満の場合は、店舗までお電話での問い合わせが必要となります。
（来店予定日まで7日未満かつ、コース予約の場合はキャンセル料金がかかります。）

会員しか利用できない個室に、会員しか注文できないお酒......。
秘密のバー『221 TOKYO』は、お酒好きにもってこいのお店でした。

「FOCUS ON 221」という独特な注文スタイルも、希少なお酒をより一層美味しく楽しむための方法。
ぜひ『221 TOKYO』こだわりのお酒をお店で味わってみてください。