東京ミッドタウン八重洲2Fの『ヤエスパブリック』内にある、完全会員制バー『221TOKYO』に、新プラン「221コース」が登場です。

「221コース」は、店舗に立つスタッフのイチオシのお酒に合わせた、5品の料理を楽しめるプラン。
お酒はその時仕入れたレア酒や限定酒が主で、料理は季節毎に内容が変わります。
現在の料理のテーマは“変則イタリアン×薬草”とのこと！

今回は、そんな新プラン「221コース」を実際に楽しんできたのでご紹介します。

通常のレストランなら、お品書きに「料理」が書かれているのが普通。
しかし「221コース」は、料理ではなく「お酒」がメインなので、お品書きも「お酒」です。

とはいっても、どんなお酒が出てくるのかは「お品書き」を見ただけでは分かりません。
コースの開始までワクワクして待ちましょう！

「221コース」の1杯目は「本日の泡」。ワインや日本酒、ビールなどから選べます。
この日は日本酒を選びましたが、1杯目から変化球が飛び出しました！

「KURAMOTO SE」は、白ワインのソーヴィニヨンブランに含まれる香気成分をお米から出すことに成功したお酒。
日本酒とはまた種類の違う、爽やかさのある青っぽい香りを感じられます。

また『221TOKYO』では、「KURAMOTO SE」に二酸化炭素を注入！ スパークリングワインのようにサラッと飲めるようにアレンジされています。
お酒の知識はもちろんのこと、発想やアレンジの面白さもあって「1杯目から飛ばしてくるな〜！」と驚きました。

「本日の泡」に合わせる料理は「オリーブ」。
苦味の強い薬草酒「フェルネットブランカ」をスプレーで吹きかけ、辛口のオリーブオイルで仕上げています。

オリーブといえばワインのおつまみですが、薬草酒の風味が「KURAMOTO SE」の青っぽい香りと相性抜群！
『221TOKYO』の料理は、ちょっとしたひと手間をかけてお酒に合う工夫がされているので、前菜から楽しめます。

「異なる酒器の飲み比べ」では『新政酒造』の貴醸酒「陽乃鳥（ヒノトリ）」が登場。
同じお酒をグラスとおちょこそれぞれに注ぎ、飲み比べを楽しめます。
実際に飲んでみると、グラスの場合は華やかな香りと酸味が際立ち、おちょこの場合は香りは穏やかになり、甘みが際立って感じるんです！

『221TOKYO』は4席しかない小さな空間なので、目の前のお酒に集中しやすく、繊細な違いを感じやすいのかもしれません。

甘みと酸味のバランスが良い「陽乃鳥」に合わせるのは、チーズと生ハム。
チーズには、ラベンダーから集められた蜂蜜を合わせていただきます。

特に良かった組み合わせが、グラスに注いだ「陽乃鳥」と蜂蜜を付けたゴルゴンゾーラチーズ。
「陽乃鳥」の華やかな香り立ちと酸味の強さが、クセのあるチーズとよく合っていました。

「知られざる品種達」として提供されたのは『鈴木酒造店』の「磐城寿 純米吟醸 甦る」。
3.11の大震災で蔵が倒壊してしまった『鈴木酒造店』が、酒造りをやめてしまう山形県の蔵元を引き継ぎ酒造りを再開した際に造ったお酒です。

使われている酒米は「さわのはな」。引き継いだ蔵元の地元・長井で長年親しまれていたものの、幻の酒米と呼ばれるようになってしまった品種です。

大震災の避難を経た人々の生活の再生はもちろん、酒蔵や酒米の復活などなど......。
さまざまな「甦る」が詰まった日本酒は、お米の柔らかな旨味や甘みを感じられる、優しい味わいでした。

「磐城寿 純米吟醸 甦る」に合わせたのは、「自家製フルーツバター」。
旬のイチゴの甘さとバターのリッチな味わいが、お酒の柔らかな甘みと調和！
ほのかに感じるミントの香りも爽やかで、「おかわりは出来ないものか......」と思ってしまいました。

「経過した時間の飲み比べ」では「澤屋まつもと 守破離 愛山 ヴィンテージ」が登場。
2020年版と2016年版の2種類を飲み比べでいただきます。

2020年は未だにガス感が残っており、梨のような香りも感じるのでとてもフレッシュな印象。ヴィンテージとは思えない味わいに驚きました。

逆に、2016年はヴィンテージによくある熟成感のある香りがしないことに驚き！
ほどよくコクがあるのに透明感も失っておらず、ひと口飲んで大きく感動しました。

「澤屋まつもと 守破離 愛山 ヴィンテージ」と一緒に提供されたのは、バルサミコ酢と赤ワインを合わせたソースで牛スネ肉を煮込んだひと品。
お肉の旨味と赤ワイン・バルサミコ酢の酸味やコクが合わさり、食べ応えが抜群！

特に相性が良かったのは、2016年版の「澤屋まつもと 守破離 愛山 ヴィンテージ」。
お酒の甘みやコクが、ソースにより深みをプラスする組み合わせでした。

お品書きのラスト「本日の特別酒」として提供されたのは「自然酒 五人娘 純米酒」。

とはいっても、ただの「自然酒 五人娘 純米酒」ではありません。
滋賀県の『ANTELOPE（アンテロープ）』が造るいちごミード（蜂蜜酒）の樽で、熟成された「自然酒 五人娘 純米酒」なのです。

ミードの樽で熟成することで、いちごや蜂蜜の香りが日本酒に移り、とにかく新感覚。

常に「新しい日本酒」を生み出し続けることを目指す『つけたろう酒店』の店主・熱燗DJつけたろうさんがプロデュースしたお酒なので、ボトルにはステッカーが貼ってあります。
量販店や酒屋では絶対に売っていない限定酒なので、出会えたらラッキーですよ。

最後の料理は「〆パスタ」。
ポルチーニの香りが効いたスープに卵入りの平打ち麺・タリアテッレを合わせた1杯です。
トッピングの削ったチーズやパセリの香りも相まって、とっても華やかな仕上がり。

パスタというよりも洋風ラーメンといったような雰囲気で、サラリと食べられますよ。

完全会員制バー『221TOKYO』に行くには、会員になる必要があります。
会員登録すれば、『221TOKYO』が提供する「221コース」を楽しめたり、たった4席しかない個室バーを利用できるようになりますよ。

しかし『221TOKYO』の会員募集は不定期で行われるため、いつでも会員になれるわけではありません。

『221TOKYO』の会員になりたい！という人は、店頭に立っているスタッフに、尋ねてみてください！
運良く枠があいていれば、その場で会員登録することができるかもしれませんよ。

『221TOKYO』の会員様は、会員券の「会員特典欄」にある予約ボタンから閲覧できる「221TOKYO 予約サイト」より予約が可能です。

予約のキャンセルは、来店予定7日前までは「ご予約確認ページ」上で可能です。
来店予定日まで7日未満の場合は、店舗までお電話での問い合わせが必要となります。
（来店予定日まで7日未満かつ、コース予約の場合はキャンセル料金がかかります。）

『221TOKYO』の新プラン「221コース」は、日本酒やワインに精通した人も「おっ！」と思うようなお酒が楽しめる内容でした。
提供されるお酒はその時々によって異なるので、一期一会の出会いも楽しめます。
ぜひ『221TOKYO』こだわりのお酒や料理をお店で味わってみてください。