「会員制」という言葉からイメージできるように、会員制レストランは「あらかじめ会員となった人」のみが利用できる点が一般的なレストランとの最大の違いです。
限られた人しか利用できない会員制レストランは、会員にならないとお店についての情報が分からなかったり、どんな使い方ができるのかがわかりにくいもの。

今回は実際に会員制レストランに勤める人に、会員制レストランの特徴を解説していただきました！

「会員制レストラン」はその所在地すら一般公開されていないことが多くあります。
お店に入店するためには「会員」であることだけでなく「お店への行き方」や「入店の方法」などを知らないといけません。
そんな限定感が「会員制レストラン」の特徴の一つです。

お料理やドリンクに価値がある「会員制レストラン」の特徴でもあります。
希少性が高い食材であったり、原価の高い食材をふんだんに使用するだけでなく、手間やコストがかかる調理法を採用していたり、お料理に合わせるドリンク類もクオリティが高い物を揃えているなど、会員費を払った上で、利用時に食事代を支払ってもなお、価値を感じられるために、会員はお店を訪れることが楽しみとなります。

「会員制レストラン」では、会員ごとに顧客情報を管理していることが多いです。
そのため、会員が来店するごとにお料理やお酒の好みなど、会員ごとの情報をお店側が把握する情報が増えて行きます。
すると来店するたびに接客などのサービス内容がパーソナライズ化され、会員にとってお店が利用しやすくなる。という特徴もあります。

「会員制レストラン」は会員と来店されているお客様のプライバシーを重視しています。
「このお店の会員には◯◯さんがいらっしゃいます」といった会員情報の開示はもちろん、「◯◯さんがご来店されました！」といった来店されたお客様の情報が公開されることもありません。
また、店内の雰囲気も落ち着いた環境を提供するお店が多く、商談などのビジネス目的の会食や、記念日などプライベートで安心して利用しやすいことが多いです。

多くの会員制レストランブランドを運営する『29ONグループ』の佐藤浩平さん。
佐藤さん自身、『Plus』や『221』、『つどい』といった、会員制レストランの運営責任者であり、「会員制レストランの中の人」として会員制レストランの特徴を解説してくれました。

続いて、佐藤さんが務める『29ONグループ』の会員制レストランの中から、佐藤さん自身がオススメする会員制レストランを3つ、ご紹介いただきました！

『29ON』はグループで最大規模、かつ一番古くから営業している会員制レストランです。
「焼かない焼肉」をコンセプトに、有名なブランド和牛や希少部位などのお肉を独自ノウハウの調理法（低温調理）により提供しています。
また、お肉と日本酒のペアリングにより、お肉の魅力を最大限に体験できるブランドとして多くの会員様にご利用いただいています。

『29ON』では、肉質の変化を最小限に抑えてお肉の美味しさや風味を逃さないよう、低温調理を中心に調理。
ご来店された会員の皆様の目の前でお肉の塊をカットして、瑞々しいお肉の断面を見ていただけるような楽しみ方や、牛肉の部位ごとの違いを食べ比べていただくなど、ご来店いただいた皆様に「新たな肉体験」を提供しています。

『29ON』同様の会員制レストランですが『すしおん』は「お寿司」がテーマとなっています。
会員制度によって実現する高品質なメニュー構成とお寿司やお料理とアルコールのペアリング提案が人気となっています。

『Plus』（プリュス）は、『29ON』と『すしおん』を融合させ、更に高品質なコースメニューとペアリングのご提案とサービスを提供する「ファインダイニング」を目指している会員制レストランです。
東京・汐留のカレッタ汐留内にありますが、看板もなく、文字通り「知る人ぞ知る」会員制レストランとなっています。

JR渋谷駅から徒歩圏内にある『つどい』は、妥協のない食材選びに始まり、手間を惜しまない調理、盛り付けまで全てにこだわりのが詰まったお料理にこだわっています。
また、シェフ自身がソムリエ資格を取得し、お料理とドリンクのペアリングを考えながらコースメニューを構成しているのも特徴です。

佐藤さんによると、会員制レストラン『29ONグループ』の会員募集は不定期に行っているのだそうです。
これは各店の席数やサービス品質を調整するためで、「会員制レストランの会員になったけど、常に予約がいっぱいでお店に行けない！」などのトラブルを避けるため。
適切な会員数を維持することで、できるだけ多くの会員の方に満足いただける体験を提供したいのだそうです。

会員の追加募集や各店の最新情報は公式SNSで配信しているそうなので、気になる方はぜひチェックしてみてください。