更新日:
2018年09月12日
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30歳の若手経営者の一号店「così così」吉祥寺で受け継がれていくストーリー
武蔵野市の中心として独自の発展をしてきた吉祥寺駅は、北口側と吉祥寺公園口側でまったく表情が違う。また、個人店が集まるエリアや新興店が進出しているエリア、昔ながらの飲食店が軒を連ねるエリアなどが混在し、ディープな飲食マーケットを形成している。そうした特徴のある吉祥寺に3月10日オープンしたのが「così così(コジコジ)」(オーナー 石井厚次氏)だ。
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オーナーの石井氏は現在30歳で、ソムリエの資格を26歳で取得した後、イタリアへ1年間修行に出た経歴を持つ。初めての店舗となる同店では、イタリアンをベースにしながらも和・洋・中を織り交ぜたハイブリッドな料理を提供していく。

店内の様子が分かるファサードのため、店の賑わいが目の前の通りまで伝わってくる
今回、「così così」のオープンを語る上で欠かせない人物がいる。それがグッドファット(東京都武蔵野市、代表取締役社長 岡村良太氏)の代表・岡村氏だ。氏は大学卒業後、ベイシックス(東京都港区、代表取締役 岩澤博氏)を経て、29歳で独立。現在、「骨付き鶏もも焼き もも吉」と「藁ウ鴨ニハ福来ル」、「うどん酒場 とらたま」の3ブランドを吉祥寺駅と三鷹駅で展開しており、大人の色気を感じさせる提案が受けて、感度の高い方を中心に人気を博す。そんな氏の創業の地が「così così」のオープンした場所だった。そもそも同店は、吉祥寺駅の中央口を出て、ヨドバシカメラの先を右折し、吉祥寺図書館を抜けた先に建つ。しかし、13年前に岡村氏が独立店として「居酒屋ガチャガチャ屋」をオープンさせた頃、周辺エリアはまだ商圏として確立されていなかった。それでも「商圏から離れたところで繁盛店を作れたら、その分だけ目立つ」という想いのもと、目の前の客を楽しませることに注力し、坪単価50万円を超える繁盛店に育て上げる。いわば「居酒屋ガチャガチャ屋」は岡村氏の創業店であるだけでなく、吉祥寺のマーケットを変えた革命的な店なのだ。

開放的で、客との距離も近いキッチンだからこそ、ライブ感も味わうことができる
石井氏が岡村氏と出会ったのも「居酒屋ガチャガチャ屋」だった。今から9年ほど前、石井氏はアルバイトとして同店に勤めており、およそ2年間、岡村氏と一緒に働いた経験を持つ。その後、「三鷹バル」や「マルゴー」などに勤務する傍ら、バックパッカーでヨーロッパを放浪した経験などを通して、イタリアの魅力にはまっていく。ソムリエ資格を取得して、2016年9月にイタリア留学から帰国したときには、独立に向けて本格的に動き出す。ちょうどその頃、岡村氏は「居酒屋ガチャガチャ屋」の今後の方向性について悩んでいた。同店は、かつての爆発的な勢いのままとはいえないが、連日満席が続くような繁盛店だ。しかし同時に、このように思う。今以上の売上を叩き出せるポテンシャルを持っているのに、現状のままではもったいない、と。そこで新しい魅力をもった店に生まれ変わらせるため、石井氏への引き継ぎが決まる。その話が決まったとき、奇しくも石井氏は、岡村氏が独立した年齢と同じ29歳だった。

彩りが豊かで目で見ても楽しめる「ポテトサラダ3号」(500円)
同店のメニューには、グランドメニューがない。季節に応じて、旬な食材を使ったオリジナルの料理を提案していく。取材当日のメニュー表には「ポテトサラダ3号」(500円)や「鶏のカラアゲ」(600円)といった居酒屋の定番メニューのほか、「鰯のマリネ」(400円)や「ヤリイカと生ハムのゴマ和え」(700円)、「自家製タリアテッレ オリーブドライトマト、ケッパーのソース」(1200円)、「山形豚肩ロース 2種の調理法で」(1600円)などが並ぶ。またドリンクについては、イタリア・スペイン・フランスのワインを中心に、「アペロール スピリッツ」(450円)や「カンパリ スピリッツ」(500円)、「グラッパ ガヴィ」(700円)、「アマーロ モンテネグロ」(600円)なども揃う。なお、オープンキッチンになっている店内には、テーブル席のほかに立ち呑みのカウンター席も用意されている。石井氏が自ら手作りした内装は、イタリアのヴェローナのバールをイメージした開放感のある作りのため、「気軽に一杯」といった気分で立ち寄る客も多い。

「山形豚肩ロース 2種の調理法で」(1600円)は本格的な作りで、通常の酒場ではなかなか味わえない
実を言うと石井氏は、常設店の運営は初めてだが、ポップアップストアを何回か運営した経験を持つ。中でも、2015年の4月から8月まで、西荻窪にオープンさせた立飲みワインバル「così così」は大きな評判を呼び、著名なメディアにも掲載されている。そうした経歴を踏まえて「引き続きポップアップストアはやっていきたいですね」と語りながらも、今後のビジョンについて次のように話す。「当店をオープンするに当たって、クラフトビールや自然派ワインなど、いま流行っているものを詰め込んだ店にだけはしたくありませんでした。多くの飲食店が乱立する吉祥寺では、店に力がないと選ばれません。個性を強く打ち出した提案を通して、お客さまに店のこだわりを感じてもらう必要があります。時代の大きな流れを読みながらも、自分がやりたいことをやっていく。そうしたスタンスを貫いて、しっかりと店作りをしていきたいですね」。岡村氏から石井氏へバトンが受け継がれて誕生した「così così」。繁盛店のDNAが世代を超えて力強く根を張り、吉祥寺で大きく花開こうとしている。
(取材=三輪 ダイスケ)
(取材=三輪 ダイスケ)

グッドファットの代表取締役社長・岡村良太氏(右)と「così così」のオーナー・石井厚次氏(左)
【店舗情報】
店名:così così(コジコジ)
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目29−5 サンスクエア吉祥寺102
アクセス:JR・京王線吉祥寺駅から徒歩6分
電話:0422-27-5484
営業時間:17:00~24:00
定休日:月曜日
坪数客数:10坪・18席
客単価:4000円
オープン日:2017年3月10日
店名:così così(コジコジ)
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目29−5 サンスクエア吉祥寺102
アクセス:JR・京王線吉祥寺駅から徒歩6分
電話:0422-27-5484
営業時間:17:00~24:00
定休日:月曜日
坪数客数:10坪・18席
客単価:4000円
オープン日:2017年3月10日
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