更新日: 2019年10月07日
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「タイ屋台999」が「二子玉川ライズSC店」をオープン。

9月11日、「タイ屋台 999(カオカオカオ)二子玉川ライズSC店」がオープンした。中野、新宿、新橋に続いて「タイ屋台 999」の4店舗目になる。同業態は、新宿店が10坪で月商1200万円の大ヒットを飛ばすなどして注目を集めており、「二子玉川ライズSC店」は初の商業施設への出店。ショッピングセンターのレストランフロアでも「タイ屋台」の本場の味と雰囲気に徹底してこだわった同店は存在感を発揮している。

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「タイ料理×居酒屋」のマーケットを開拓した!

東急田園都市線・大井町線二子玉川駅直結の商業施設、二子玉川ライズ・ショッピングセンター。同施設のタウンフロント7階のレストランフロアのリニューアルとともにオープンしたのが、「タイ屋台 999 二子玉川ライズSC店」だ。運営するカオカオカオ(東京都中野区)の代表・新井勇佑氏は、タイ料理店を手掛ける会社を経て独立。2014年、30歳の時に1号店を中野に開業した。2017年には新宿に、2018年には新橋に出店し、「二子玉川ライズSC店」は4店舗目になる。

「タイ屋台 999」は、新宿店が10坪で月商1200万円、新橋店も16坪で月商1000万円強の大ヒットを達成。9月28日には大阪・梅田に5店舗目もオープンするなど、今まさに勢いに乗っており、その成功要因には以下のポイントがあるという。一つは「タイ料理×居酒屋」という業態コンセプトだ。「日本のタイ料理店というと“タイ料理レストラン”が一般的ですが、独立前から“タイ料理×居酒屋”にチャンスがあると考えていました。それは今、データでも実証されています。タイ料理レストランは女性客が8割くらいを占めますが、居酒屋ニーズを掴んでいる『999』は男性客が6割。フードとドリンクの比率もドリンクが6割を占めています」(新井氏)。中野店や新宿店を、あえて大衆酒場が軒を連ねるエリアに出店したのも「タイ料理×居酒屋」のニーズを開拓するためだ。
商業施設内でも、すでに大人気。壁の2面をオープンにした空間で、タイ屋台の雰囲気を伝えている

「本場そのままの味」が、賛否両論ありながらも大人気

さらに、「タイ屋台 999」が徹底してこだわってきたのが、本場の「タイ屋台」の味をそのまま再現すること。「いわゆるタイ料理と、タイ屋台料理は違います。『999』はタイ屋台料理に特化することで差別化しています。日本のタイ料理は、日本人向けに辛味を抑えるなどして日本ナイズされたものが多いのですが、『999』は本場のタイ屋台料理と同じ味を提供することにこだわっています。唐辛子を減らしたりはしないし、ハーブも冷凍ものは使いません。生のハーブを惜しみなく使います。他にも分かりやすい例では、『999』のグリーンカレーはココナッツミルクなどでアレンジしたものではありません。グリーンカレーの元々の料理であるゲンキョワーンという辛いスープを、そのまま再現しています。トムヤムクンも日本では赤いタイプが主流ですが、『999』では本場の屋台に多い透明なタイプのトムヤムクンナムサイも提供しています」(新井氏)。「本場そのまま」を追求した同店のタイ屋台料理は、日本ナイズされたタイ料理を食べ慣れていると違和感を覚える場合もあるため、利用客からは賛否両論あるというが、この徹底したこだわりが多くのファンを獲得する原動力になっている。
名物の「カオマンガイ」。タイ・バンコクの有名店「クワンヘン」で学んだレシピで作る

新たにシェフを招聘。ランチやドリンクもさらに強化

「タイ屋台 999」は、タイ語のカラフルな看板、ステンレス製のテーブルや丸椅子などの内装でも、本場のタイ屋台の雰囲気を再現している。「二子玉川ライズSC店」も、壁の2面をオープンにした空間でタイ屋台の雰囲気をアピール。レストランフロアにおいては異彩を放つ店舗デザインでも存在感を発揮している。加えて、テーブルと椅子は肘をつきやすい高さを緻密に計算し、テーブル下の荷物置き場は荷物が足に当たらないように工夫するなど、リラックスできる客席づくりにもこだわっている。
「ガパオライス」。米も本場のタイ屋台と同じタイプのものを使っている
メニューは、タイ・バンコクの有名店「クワンヘン」で学んだレシピで作る名物商品「カオマンガイ」(880円)を始め、「ガパオライス」(880円)、タイ焼そばの「パッタイ」(880円)、「空心菜炒め」(780円)、「生春巻き」(1本380円)などが売れ筋商品。「バケツパクチー」(500円)を注文し、色々な料理にパクチーをトッピングできるのも話題だ。「二子玉川ライズSC店」の出店に当たっては、「ミシュランガイド」で3年連続「ビブグルマン」を獲得した経歴を持つDENCHAIシェフも迎えた。さらに、食事ニーズも大きい商業施設内であることからランチメニューの内容を強化。タイの弁当箱を使った「タイの3段弁当箱ランチ!」(926円)などを提供している。
透明なタイプのトムヤムクン(880円)も用意している
一方、ドリンクは、タイビール「シンハー」の生ビール(690円)を提供。「二子玉川ライズSC店」では氷入りビールの「ドラフトアイス」(550円)も新たに導入した。そして、「タイ屋台 999」の代名詞にもなっているドリンクメニューが「バケツ」シリーズ。バケツでたっぷりと提供するタイ屋台のスタイルを取り入れたもので、「二子玉川ライズSC店」でも「レモンサワーバケツ」(999円)を始め、「生ビール」、「シークワーサーサワー」、「ウーロンハイ」、「マンゴーサワー」などの「バケツ」を各999円で提供。「スペシャルバケツ」の「レインボー」や「パクチーハイボール」なども各1280円で用意している。
ドリンクでは、バケツでたっぷりと提供する「バケツ」シリーズが人気

FL45%という利益率の高さも強みにして展開

今、出店依頼が続々と舞い込んでいるという「タイ屋台 999」。新井氏は創業当初から多店舗化を見据えてきた。路地裏立地の中野店で地域密着の繁盛を築き、新宿店でブランドの知名度を高め、新橋店の出店前には多店舗化を実現するための「チームづくり」に着手した。「財務、人材獲得、プロモーション、物件取得などは、それぞれの専門家にアウトソーシングしています。自分たちは店舗の運営に専念し、他のことは、その道のプロに任せるチームづくりをした方が店舗展開をスムーズに進めることができると考えました」と新井氏は話す。

今後の目標も明確だ。それは、日本ナイズされたものではない、本場のタイ料理文化を日本に広め、タイ料理マーケットにおいて「新しい時代を作ること」。そのために必要なこととして、①「タイ料理業態における売上No.1の会社になる」、②「中食に参入する」、③「流通を整備する」という3つの指針を掲げる。①は発言力を持つためであり、②は食品メーカーとのコラボを視野に入れており、③はタイの本場の食材をもっと入手しやすくするために仲卸し的な役割も果たしていきたいという。「タイ屋台 999」のFLコストは約45%。その利益率の高さでも強い業態力を誇っており、今後の展開が非常に注目される。

(取材=亀高 斉)
代表の新井勇佑氏。30歳で中野に1号店を開業し、現在35歳
【店舗情報】
店名:タイ屋台 999 二子玉川ライズSC店
住所:東京都世田谷区玉川2-21-1 二子玉川ライズタウンフロント 7F
アクセス:二子玉川駅から徒歩1秒
電話:03-6447-9996
営業時間:11:00~23:00
定休日:無休
坪数客数:18坪・41席
客単価:ランチ1100円 ディナー2200円(お酒利用3200円、食事のみ1100円)
運営会社:株式会社カオカオカオ
オープン日:2019年9月11日
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「タイ屋台999」が「二子玉川ライズSC店」をオープン。

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