更新日:
2023年09月05日
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ツユ自慢!小伝馬町の立ち食いそばの名店『田そば』がそばを一新、そのワケとは?
立ち食いそば好きの間で、群を抜くツユのうまさが評判の小伝馬町『田そば』が、2019年秋にそばを変えた。あのツユとの相性は?やはり評判の天ぷらとはどうなのか?そばを一新した新生『田そば』の味を確かめてきた。(2019年1月17日公開)
- 東京ソバット団
- 本橋隆司=美味い立ち食いそばを求めて西へ東へ...
小伝馬町の名店、ツユがうまい『田そば』のそばが変わった

小伝馬町で立ち食いそばといえば、なにを置いても『田そば』だ。
とにかくツユが評判なのだが、最近になってそばを変えたというので、さっそく食べに行ってみた。
注文したのは「天せいろ」で小海老天をセレクト。
あたたかいツユに冷たく締めたそばという組み合わせの天せいろがあるのは、寒い冬にそばの味を確かめるにはありがたい一品だ。
とにかくツユが評判なのだが、最近になってそばを変えたというので、さっそく食べに行ってみた。
注文したのは「天せいろ」で小海老天をセレクト。
あたたかいツユに冷たく締めたそばという組み合わせの天せいろがあるのは、寒い冬にそばの味を確かめるにはありがたい一品だ。
確かにそばが変わっている。
以前に比べコシと風味がアップしたうえに、表面に適度なザラつきががあってツユがよく絡むようになっている。ズズッと啜るとふわっとツユのいい香りが広がるのだが、喉越しも良くその行為が楽しくて仕方ない。これは確実な進化だ。
値段は上がったものの、確実に中身が良くなっているのだから、文句はない。どころか、これは大歓迎である。
以前に比べコシと風味がアップしたうえに、表面に適度なザラつきががあってツユがよく絡むようになっている。ズズッと啜るとふわっとツユのいい香りが広がるのだが、喉越しも良くその行為が楽しくて仕方ない。これは確実な進化だ。
値段は上がったものの、確実に中身が良くなっているのだから、文句はない。どころか、これは大歓迎である。
鹿児島産の本枯節をぜいたくに使ったツユも、相変わらずの素晴らしさ。
天ぷらの油がなじんでくると、香りにコクが加わって、うなってしまうほどのうまさだ。後からフッとあらわれる小エビの香りもいい。
夢中で食べてしまい、気づくとツユまで飲み干していた。
天ぷらの油がなじんでくると、香りにコクが加わって、うなってしまうほどのうまさだ。後からフッとあらわれる小エビの香りもいい。
夢中で食べてしまい、気づくとツユまで飲み干していた。
製麺会社と試行錯誤し完成した新しいそば
以前のそばも、十分にうまかった。細めながらもピンとしたコシのあるそばで、スッキリした『田そば』のツユにとても合っていた。
しかし、とある事情があり、製麺会社が製法を変えたため品質に微妙な変化があったのだという。
しかし、とある事情があり、製麺会社が製法を変えたため品質に微妙な変化があったのだという。
店主の坂本さん(写真右)はかねてよりそばの改良を考えていたのだが、このタイミングでそばを変えようと一念発起。製麺会社と配合などを相談し、この新しいそばに行き着いた。
そば粉の割合も増えたため、かけで550円、天ぷらそばで600円(各税込)と、立ち食いそばとしては少々、高い部類に入ってしまったが、ギリギリ気軽に食べられる金額に収まっている。
というか、この金額でこのそばが食べられるなら、むしろ安いのではないだろうか。
そば粉の割合も増えたため、かけで550円、天ぷらそばで600円(各税込)と、立ち食いそばとしては少々、高い部類に入ってしまったが、ギリギリ気軽に食べられる金額に収まっている。
というか、この金額でこのそばが食べられるなら、むしろ安いのではないだろうか。
定番の春菊天そばで再確認…、ん?ツユも少し変わったか?
さて、そばのツユがらみがよくなったのなら、ぜひあたたかいそばも試してみたいもの。『田そば』はその日限定の変わり天ぷらも有名だが、ここは定番の春菊天をオーダーしてみる。

ツユをひと口すすれば、カツオのいい香りが鼻に抜けていく。以前のツユより、うまみが強くなったような気がして聞いてみると、ダシをひく時間を少し変えたのだとか。
今回、そばを変えた坂本さんだが、もともと研究熱心で、ツユや天ぷらなどを日々ブラッシュアップしている。
ごぶさたしているといつの間にか前よりうまくなっているので、油断ができないのだ。
今回、そばを変えた坂本さんだが、もともと研究熱心で、ツユや天ぷらなどを日々ブラッシュアップしている。
ごぶさたしているといつの間にか前よりうまくなっているので、油断ができないのだ。

さて、肝心の味はどうかというと、これが予想通りの大当たり。
ツユがあたたかいだけに、そばを啜るたびに立ちのぼるツユの香りはせいろ以上。そばを口に入れた後に広がる香りうまみが以前よりアップしていて、「うまい!」とズバッと言えるそばに変わっている。
これに春菊の香りと油のコクが加わるとたまらない。あっという間に食べ終え、またしてもツユまで飲み干してしまった。
ツユがあたたかいだけに、そばを啜るたびに立ちのぼるツユの香りはせいろ以上。そばを口に入れた後に広がる香りうまみが以前よりアップしていて、「うまい!」とズバッと言えるそばに変わっている。
これに春菊の香りと油のコクが加わるとたまらない。あっという間に食べ終え、またしてもツユまで飲み干してしまった。
そば店らしからぬ本格的なカレーは店主の探究心の賜物
いろいろと研究熱心な坂本さんだが、最近はカレーまで出している。
といってもダシを使った、いわゆる「そば屋のカレー」ではない。知り合いである間借りカレー店の店主に聞いたというカレーは、スパイスから作った本格的なもの。
スパイス自体はクミン、ターメリック、コリアンダー、チリ、マスタードシードと基本的なものながら、トマトベースの甘味ある味の中でしっかりとスパイスが主張していて、かなりのレベル。
カレーは金曜限定、昼過ぎに売り切れることも多いのだが、それも納得のうまさなのだ。
といってもダシを使った、いわゆる「そば屋のカレー」ではない。知り合いである間借りカレー店の店主に聞いたというカレーは、スパイスから作った本格的なもの。
スパイス自体はクミン、ターメリック、コリアンダー、チリ、マスタードシードと基本的なものながら、トマトベースの甘味ある味の中でしっかりとスパイスが主張していて、かなりのレベル。
カレーは金曜限定、昼過ぎに売り切れることも多いのだが、それも納得のうまさなのだ。
新生『田そば』は少し高くなったが、格段にうまくなっていた
はっきりとした進化を遂げた『田そば』。しかし値上げしたことによって、若干、客足に変化があったらしい。朝食に立ち食いそばを食べるお客さんというのは多いのだが、確かに朝、ちょっと腹に入れるには躊躇してしまう値段かもしれない。
ただ、現在の飲食業界は、原材料費や人件費の高騰もあり、以前まで価格を維持することがとても難しくなっている。言ってしまえば、現在の『田そば』の価格は、中身を考えれば極めて適正なものなのである。
気軽に食べられるのが立ち食いそばの魅力なのだが、それも時代の変化とともに、少しずつ変わっていくかもしれない。
小伝馬町『田そば』の進化は、おいしくなっただけでなく、そういう意味でも新しい出来事なのでである。
気軽に食べられるのが立ち食いそばの魅力なのだが、それも時代の変化とともに、少しずつ変わっていくかもしれない。
小伝馬町『田そば』の進化は、おいしくなっただけでなく、そういう意味でも新しい出来事なのでである。
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- 東京ソバット団
- 本橋隆司=美味い立ち食いそばを求めて西へ東へ。バッと行ってバッと食ってバッと帰る東京ソバット団の団長。そば以外にもフリーの編集、ライターとしてウェブなどで仕事中。近著『立ち食いそば大図鑑』(スタンダーズプレス)、FBページ「https://www.facebook.com/tokyosobatdan/」
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